1.主要国・地域の砂糖需給 (2006/07⇒2011/12年度)
最終更新日:2012年1月10日
1.主要国・地域の砂糖需給 (2006/07⇒2011/12年度)
2012年1月
2010/11国際砂糖年度(2010年10月〜2011年9月)は終了した。英調査会社LMCによると、同年度における世界の砂糖需給は、当初(2010年7月5日時点)、前年度の砂糖価格高騰による増産で、大幅な供給過剰になると予測されていた。しかしながら、世界最大の生産国ブラジルをはじめ、中国、ロシア、EU、豪州など主要国の生産予測が異常気象の影響により相次いで下方修正されたことを受け、2010/11年度における世界の砂糖生産量は1億6580 万トン(粗糖換算、前年度比3.4%増)と、当初の予測から960万トン下方修正された(2011年10月5日現在)。一方、砂糖消費量は1億6350万トン(粗糖換算、同0.6%増)の見通しである。期末在庫率(期末在庫/消費量×100)は前年度から0.1ポイント上昇の28.7%と予測されている。
2011年10月5日現在、2011/12年度における世界の砂糖生産量は1億7550万トン(粗糖換算、前年度比5.9%増)と予測され、前回予測(2011年7月5日時点)から350万トン下方修正された。この下方修正は、ブラジル、中国などの生産予測が、悪天候などの影響による単収の低下で前回の予測から引き下げられたことを受けたものである。ブラジルは、2008年に発生した世界金融危機の影響によるほ場の更新停滞、前年度の乾燥した天候、2011/12年度の出穂現象などによりさとうきびの単収および糖度が低下しているため、2005/06年度以来の減産が予測されている。一方、世界第二位の生産国インドは作付面積が増加し、モンスーン期の降雨量は平年並みとなったことから、生産量はかなりの程度増加すると見込まれている。また、EU、ロシアなどその他の生産国でも増産が予測されるため、世界全体では増産となる見通しである。消費量は1億6380万トン(同0.1%増)と見込まれ、在庫率は前年度から3.6ポイント上昇の32.3%と予測されている。
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