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地域だより

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最終更新日:2013年8月20日

さとうきびのパネル展および現地学習会(内閣府沖縄総合事務局)について

2013年8月

那覇事務所 井 悠輔
 


 内閣府沖縄総合事務局農林水産部は、8月13日から15日までの3日間、さとうきびのパネル展、14日に、小学生を対象にしたさとうきびの現地学習会を開催した。

さとうきびのパネル展

 パネル展は、「沖縄の宝 さとうきびの栽培から砂糖ができるまで」と題して、同事務局の行政情報プラザで開催された。内閣府沖縄総合事務局のパネルに加え、沖縄県農業研究センターのパネル、ポット苗および種子、沖縄県黒砂糖工業会のパネルおよび黒糖30キロブロック、当機構のパネル、パンフレットおよび砂糖の各種サンプルなどが展示された。また、DVD視聴コーナーでは、砂糖の働きを説明するCMや沖縄産黒糖を紹介するビデオなどが放映された。
 
 
 

さとうきびの現地学習会

 現地学習会には、那覇市、浦添市、うるま市の小学生(4年生、5年生、6年生)および保護者約30名が参加した。今回、学習会に参加した子供たちの中には、今までさとうきびを見たことがない子供たちも大勢いた。

 沖縄総合事務局に集合した子供たちは、パネル展でさとうきびについて事前学習をした後、バスで八重瀬町のさとうきび圃場および豊見城市の製糖工場に向かった。

 八重瀬町の農業生産法人株式会社野原ファームの圃場では、さとうきびの夏植えの植え付け体験とハーベスターの試乗体験が行われた。植え付け体験では、野原ファームの野原聡代表と八重瀬町役場の金城恭平主事から二節苗の手植えの手順について説明が行われた後、子供たちによって二畝分の植え付けが行われた。その後、子供たちのうち希望者が全茎式プランタに乗って機械植えを行った。機械植えを行った子供は、「最初、機械が大きく揺れ怖かったが、徐々に慣れてきて楽しかった。手植えの大変さが良く分かった」と語っていた。
 
 
 ハーベスターの試乗体験では、まず始めにハーベスターによる収穫のデモンストレーションが行われた。投入されたさとうきびが一瞬でカットされ、葉などの不純物が分けられる瞬間を見た子どもたちの驚きを隠せない様子が印象的であった。その後、子供たちは順番にハーベスターに乗り込み、記念撮影を行った。

 最後に野原ファームから子供たちにさとうきびが配られ、子供たちはその場でさとうきびにかぶりつき、甘さを実感していた。
 
 豊見城市の翔南製糖株式会社では、大庭達人管理部長により工場の概略を聞いた後、ビデオによって砂糖の製造工程を学んだ。ビデオの視聴後、さとうきび一本の重さや、そこから取れる砂糖の量について、クイズ形式での学習会が行われた(さとうきび一本の重さは約800g、そこから取れる砂糖は約100gである)。

 その後、ケーンヤードに移動し、大庭部長から「製糖期には、ここに皆さんの何倍もの高さのさとうきびが積まれる」と説明があると、子供たちは声をあげて驚いていた。
 
 今回開催されたパネル展や学習会は、より多くの現物を見ることができるように工夫がされており、足をとめてじっくりと展示物を見る方や、楽しみながらさとうきびについて学ぶ子供たちの姿が印象的であった。

 今回のパネル展や現地学習会をきっかけに、多くの方が沖縄の基幹産業であるさとうきび生産と製糖に興味を持ったのではないだろうか。今回の取り組みは、今年が初めてとのことだったが、来年以降引き続き開催されることを期待したい。
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