札幌事務所 所長 寺西 徹能
平成25年7月3日(水)〜4日(木)、一般社団法人北海道てん菜協会が主催する「平成25年度てん菜輸入品種検定試験の現地調査」が、各試験圃場(*)において、試験研究機関、てん菜糖業者など約20名の参加のもと実施された。
(*)独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構北海道農業研究センター(芽室町)、北海道立総合研究機構十勝農業試験場(芽室町)、北海道立総合研究機構北見農業試験場(訓子府町)、日本甜菜製糖株式会社(帯広市)、ホクレン農業協同連合会(大空町)、北海道糖業株式会社(本別町)の各試験圃場
輸入品種検定試験の対象となる輸入品種は、糖業3社(日本甜菜製糖株式会社、ホクレン農業協同組合連合会、北海道糖業株式会社)が輸入した世界各国で育成されている優れた品種である。まず、北海道の気候・土壌に対する適応性についての予備試験が、各試験圃場で1年間行われる。その後、有望と判定された品種は、引続き検定試験に移り、現在栽培されている優良品種と比較して収量、糖分など優れているのかどうかの試験が3年以上行われる。
今回の検定試験における供試品種は、糖業3社が輸入した9品種(H142、H146、H147、HT34、HT37、HT38、KWS1K234、KWS2K337、KWS2K314)と、標準品種、比較品種、対照品種、検定品種(*)となっている。なお、今回は、標準品種としてアマホマレを供試した。
(*)標準品種とは、優良品種候補の比較対象の基準となる優良品種。比較品種とは、優良品種候補の特性を明確にするための優良品種。対照品種とは、優良品種候補が置き換わる対象となる優良品種。検定品種とは、優良品種候補として検定を受ける品種。
各試験圃場では、現地調査に入る前に、播種や移植の時期、除草剤散布や病害虫防除の種類と時期、気温、降雨などの圃場状況についての説明があり、続いて、生育状況などの調査が行われた。