札幌事務所 坂上 大樹
平成25年10月5日(土)、当事務所では、砂糖の価格調整制度の役割や必要性などについて理解、周知を図るため、札幌市の北海道庁旧本庁舎(赤レンガ庁舎)前広場にて開催された「‘13農業・農村フェスタin赤れんが」に一般社団法人北海道てん菜協会の協力のもと、同協会が設置するブース内に出展した。
今回のイベントには、道内の約40の農業団体が出展し、農産物、加工品の即売をはじめ、各ブースでのお米の食べ比べ、バター作り、餅つきなどの体験型イベントが行われた。このほか、会場内には、動物やご当地の「ゆるキャラ」と触れ合えるコーナーが設けられ、子供たちの笑顔と楽しげな歓声に包まれた。
同協会と当事務所のブースでは、砂糖の価格調整制度の仕組みや砂糖の魅力などを伝えるパネルを展示し、砂糖の製造方法を分かりやすく紹介したパンフレットや食育にも役立つテキストを配布するとともに、砂糖に親しんでもらおうとビート糖を使ったお菓子などを振る舞うなどした。
何より来場者の目を引いたのは、イベント前日に畑から掘り起こしたばかりという葉と泥がついたてん菜だった。来場者の多くがブースの前で足を止め、てん菜に関心を持った人などが写真やビデオに収めていた。道内在住の来場者でも「砂糖の原料となるてん菜を初めて見た」という方が多く、てん菜の産地でありながら、意外にも地元の方はてん菜そのものを見たことがない、知らないということが分かった。
このイベントの取り組みの結果、「砂糖の白さは天然の色だということを知って勉強になった」、「TPP問題で揺れる日本の農業を支えるため、てん菜、砂糖についてもっと理解を深めたい」といった声が寄せられ、砂糖の価格調整制度などへの理解向上を図ることができたものの、消費者との間には、依然として砂糖に対する知識のギャップがあることも認識した。
こうしたギャップを埋めるため、より丁寧かつ分かりやすい説明を尽くしていくとともに、関係機関と連携しながらニーズに対応した普及活動に引き続き力を入れていきたい。