砂糖 砂糖分野の各種業務の情報、情報誌「砂糖類情報」の記事、統計資料など

ホーム > 砂糖 > 地域だより > 地域だより

地域だより

印刷ページ

最終更新日:2013年12月16日

砂糖の出前講座の開催について

2013年12月

鹿児島事務所 古河謙介


 当機構では、砂糖の価格調整制度の周知・浸透の取り組みの一環として、砂糖についてより詳しく知りたいと関心を寄せられる団体などに機構職員が出向いて説明などを行う「砂糖の出前講座」を、平成25年11月20日(水)に鹿児島県薩摩川内市の鹿児島純心女子大学において開催した。

 本講座では、当機構職員が砂糖の価格調整制度の概要を説明するとともに、精糖工業会の斎藤顧問を外部講師としてお招きし、“砂糖の白さは天然の色”をテーマに講義および実験を行っていただいた。

 受講生は、同大学の看護栄養学部健康栄養学科の1年生約50名で、同学科は鹿児島県下で唯一指定されている管理栄養士養成施設である。
 

日本の砂糖を支える仕組み

 当機構特産調整部の秋吉管理課長は、北海道のてん菜や鹿児島県および沖縄県のサトウキビに関わる産業がその地域の経済や雇用において大変重要であること、砂糖には大きな内外価格差がありその調整を図る必要があること、農業所得の確保や国内産糖の安定的な供給を図るために「砂糖の価格調整制度」が必要であること、また、砂糖が工場から出荷されてから消費者の手元に安定的に供給されるまでの流通経路について、スライドやパンフレットを用いて解説した。
 

原料糖の脱色実験

 斎藤氏は、原料糖を水に溶解した濃い茶色の砂糖液を活性炭やイオン交換樹脂を使用して着色成分などの不純物を取り除き、無色透明な砂糖液ができるまでのろ過工程を実演された。また、講義の中で、着色成分は砂糖とは別のものであり、着色物質を除去する現在の工程は、先人達のたゆまぬ研究の結果であることや、砂糖の製造方法、砂糖の化学や歴史などについても幅広く解説された。

 受講生からは、「糖液が無色透明になることに驚いた」、「製造工程の一部を間近で観察できたことで知識が広がった」、「日頃何気なく使っている砂糖がとても時間をかけて製造されていることを知り、より大切に使っていきたい」などの感想を聞くことができた。

  今回の出前講座が、将来、管理栄養士などとして活躍される際に、的確な栄養指導や食教育に役立つことを期待する。
 
 
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:企画情報グループ)
Tel:03-3583-8713