地域だより
最終更新日:2013年12月20日
北部地区さとうきび生産者大会の開催について
2013年12月
那覇事務所
平成25年12月4日、宜野座村の宜野座村文化センターにおいて、北部地区さとうきび生産振興対策協議会主催の生産者大会が開催された。
北部地区さとうきび生産振興対策協議会は、沖縄本島北部の9市町村の生産者で構成されている。
生産者大会には、さとうきび生産者、JA、糖業および行政などのさとうきび関係者約400名が参加した。
北部地区のさとうきび生産量は、平成24年産は3万471トンで、前年産の3万4227トンを下回り、20年産の7万6323トンから4期連続で減少傾向が続いている。25年産は4万3000トンと昨年産から回復することが見込まれていることから、更なる増産を目指すため、生産者大会が開催された。
大会内容
主催者代表あいさつ、来賓あいさつの後、北部地区さとうきび生産振興対策協議会事務局長の新田哲也氏から「北部地区のさとうきびの生産量は、昭和60年の24万トンをピークに減少傾向にある。特に近年は大型台風の襲来、イネヨトウの大量発生により約3万トンに落ち込んでいる。今年産については、春先の雨天による植え付け面積の減少、梅雨明け以降の長期的干ばつ被害により、単収は平年値を下回るものの、生産量は前年を上回ることが予想されており、生産回復の兆しが見られる。さらに生産回復を確かなものにするため、早期に植え付け・肥培管理の徹底、遊休地などの解消による面積維持・拡大を実現しなければならない」と報告があった。
沖縄県農業協同組合中央会専務理事の仲田利美氏のTPPに関する情勢報告に続いて、恩納村さとうきび生産組合長の比嘉豊林氏、国頭村さとうきび生産組合長の金城恒夫氏により、大会決議および大会スローガンが読み上げられた上で、可決された。
大会スローガンは、次のとおり。
- 平成25/26年期生産量4万3千トン以上を達成しよう!
- 面積の維持、拡大を図ろう!
- 適期肥培管理で単収アップに努めよう!
- 株出管理は収穫後早めにしよう!
- 春植・夏植は適期に植付けよう!
- 自家苗は新植・植替面積の1/5を確保しよう!
- 補植苗による欠株対策を徹底しよう!
- イネヨトウ・ハリガネムシ対策は薬剤を散布しよう!
その後、北部振興会会長の島袋義久氏、沖縄県農業協同組合代表理事理事長の砂川博紀氏から激励のあいさつがあり、続いて、当機構特産業務部長の長田朋二から「当機構は、今後とも生産者の皆さまが安心してさとうきびを生産できるよう、また、消費者や国民の皆さまに砂糖の価格調整制度を理解していただけるよう努力をしていくので、生産者の皆さまには一本でも多く、少しでも太く長く、少しでも砂糖の多く入ったさとうきびを作っていただきたい」と激励のあいさつがあった。
続いて、球陽製糖株式会社代表取締役社長の志良堂勝啓氏から「今大会は、さとうきび生産者大会であるが、ある意味危機突破大会でもあり、製糖メーカーはさとうきび生産者なくしては成り立たない。今期の製糖開始も差し迫っているが、是非、来期の増産に向けた対応をお願いしたい」と激励を行った。
最後に参加者全員で「ガンバロー三唱」を行い、閉会のあいさつで幕を閉じた。
今回の生産者大会に参加した生産者が、真剣な表情で壇上の話を聞いている姿が印象的であった。
当機構那覇事務所としては、目標達成に向け生産者が安心してさとうきび生産を行えるよう、交付金の交付業務の適切な運営に努めてまいりたい。
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:企画情報グループ)
Tel:03-3583--8713