地域だより
最終更新日:2016年1月15日
平成27年度第2回地域情報交換会を開催(鹿児島事務所)
2016年1月
平成27年12月17日(木)、当事務所は平成27年度第2回地域情報交換会を開催した。本交換会は、当事務所が砂糖・でん粉の各種情報に対するニーズを明確化し、的確に情報収集提供業務を実施していく上で、管内関係者からの意見、要望を聴取し、同業務に反映させるために毎年開いているもの。
本年度2回目となる今回の交換会では、鹿児島県下の甘しゃ糖製造事業者、九州管内の精製糖製造事業者、農林水産省九州農政局鹿児島支局(以下「鹿児島支局」という)および公益社団法人鹿児島県糖業振興協会を参集して意見交換を行った。
交換会では、当事務所の真弓所長からのあいさつに続き、まず、当事務所から本年度における鹿児島事務所の情報収集提供業務の取り組み状況を説明した。その後、関係機関からの情報提供として、鹿児島支局の小野哲士地方参事官が、平成27年10月に行われた農林水産省の組織再編の概要などについて説明を行った。
情報収集提供業務の取り組み状況においては、当事務所が九州農政局「消費者の部屋」におけるパネル展示など、消費者向けに砂糖・でん粉の制度周知を行っていることに関連して、甘しゃ糖製糖事業者から「地元の小学生が、授業の一部で甘しゃ糖工場の見学に来ることがある。その際にこのようなパネルを貸してもらえれば、児童への説明もより分かりやすくなる」と、取り組みに前向きな意見が示された。
続いて、出席者からは、所属組織の活動状況などについて情報提供があり、甘しゃ糖・精製糖製造事業者からそれぞれ、平成27年産のサトウキビ生産見込みや砂糖の販売動向などが報告された。
精製糖製造事業者からは、日豪EPAの発効に伴い関税が無税となった豪州産の高糖度原料糖(糖度98.5度以上99.3度未満)についての話題が多く取り上げられ、従来の粗糖との品質の違いに戸惑うケースもあるが、全体としては、製品歩留まりの上昇など効率的な製造に一定の効果があるとの報告があった。
甘しゃ糖製造事業者からは、奄美地区の多くの島で、適度な降雨や、台風の大きな被害がなかったこともあり、サトウキビは平年を上回り豊作の見込みであるという報告が多かったが、熊毛地区では、春植えのサトウキビは平年並みの品質であるものの、昨年の台風被害の影響や春先の低温、日照不足などの影響から、株出しの品質が非常に悪く、生産量、品質ともに昨年を下回る可能性があるとの懸念が示された。
また、この他にも、島の農業協同組合、行政、製糖会社が共同で単収向上推進室を設立するなど、更なる増産に向けた動きについても報告があった。
最後に真弓所長が、出席者から出された意見や要望を総括した上で、今後も砂糖の増産に向けて、砂糖に関する情勢の的確な情報提供について、積極的に実施していく旨あいさつし、閉会した。
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:企画情報グループ)
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