(1) 超省力・大規模生産を実現
トラクターなどの農業機械の自動走行の実現により、規模限界を打破
(2) 作物の能力を最大限に発揮
センシング技術や過去のデータを活用した、きめ細やかな栽培(精密農業)により、従来にない多収・高品質生産を実現
(3) きつい作業、危険な作業から解放
収穫物の積み下ろしなど重労働をアシストスーツにより軽労化、負担の大きな
畦畔などの除草作業を自動化
(4) 誰もが取り組みやすい農業を実現
農機の運転アシスト装置、栽培ノウハウのデータ化などにより、経験の少ない労働者でも対処可能な環境を実現
(5) 消費者・実需者に安心と信頼を提供
生産情報のクラウドシステムによる提供などにより、産地と消費者・実需者を直結
これらの将来像を実現していくためには、技術的課題を段階的にクリアしていき、研究開発で終わることなく、農業の現場に着実に実装していくことが必要である。農林水産省では、農業者のニーズを踏まえ、例えば「導入しやすい価格の除草ロボットの開発」など、コストなどの明確な開発目標に基づき、技術を実際に活用する農業者が研究開発チームに加わって、現場実装を視野に入れた技術開発を進めている。また、実用化された新技術の普及・導入に向けた支援、先進技術が導入できる環境づくりにも取り組み始めている(
図2)。