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食品メーカーにおける天然でん粉および化工でん粉の利用形態

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最終更新日:2022年5月10日

食品メーカーにおける天然でん粉および化工でん粉の利用形態
〜令和2年度甘味料およびでん粉の仕入動向等調査の概要(2)〜

2022年5月

調査情報部

【要約】

 令和2年度(4月〜翌3月)の天然でん粉および化工でん粉の仕入量の動向は総じて安定しているが、タピオカでん粉を除く天然でん粉、化工でん粉で「減少」とする回答が増加した。仕入価格の動向も総じて安定しているが、すべての種類で「やや上昇」とする企業が存在した。3年度の仕入量の見込みはタピオカでん粉を除き「減少」の割合が前年度調査を下回った。

はじめに

 わが国で流通する天然でん粉は、輸入トウモロコシを原料とするコーンスターチが9割弱、国内産いもでん粉が1割弱を占め、その他輸入でん粉(タピオカでん粉、サゴでん粉など)、小麦でん粉などが供給されている(図1)。

 その用途は、異性化糖や水あめなどの糖化製品向けが最も多く、次いで化工でん粉(注)、食品、繊維・製紙・段ボールとなっており、食品分野を中心に、工業や医療分野など幅広い用途で活用されている(図2)。このようにでん粉は、私たちの生活や社会と密接に関係していることから、安定的に供給していくことが欠かせない。
 
 そこで当機構では、実需者のでん粉に対するニーズを把握し、でん粉の需給動向の判断に資する基礎的な情報を収集するため、主要なでん粉について食品製造事業者を対象としたアンケート調査を毎年実施している。

 本稿では、令和2年度(4月〜翌3月)を対象に実施した「甘味料およびでん粉の仕入動向等調査」のうち、天然でん粉(ばれいしょでん粉、かんしょでん粉、コーンスターチ、タピオカでん粉)および化工でん粉(デキストリン類、加工でん粉)の調査結果について報告する。なお、砂糖類(黒糖、異性化糖)、甘味料(アスパルテーム、アセスルファムカリウム、スクラロース)、およびその他甘味料(果糖〈結晶果糖〉、ソルビトール)の調査結果については本誌2022年4月号を、砂糖および加糖調製品等の用途別消費動向に関する調査結果については同3月号を参照されたい。

(注)天然でん粉を酸や熱、化学薬品などで処理することで、でん粉本来の特性を改良したり(接着力の強化、粘度の調整など)、新しい性質を加えたり(冷水による可溶性など)したもの。天然でん粉を原料として国内で製造されているものと、タイやEUなどから輸入された化工でん粉そのものの2種類が流通している。
 

図1

図2

1.調査の方法

(1)調査期間

令和3年11月〜4年1月

(2)調査対象

でん粉を使用する食品製造事業者

(3)調査項目

令和2年度(4月〜翌3月)のでん粉の用途、仕入状況などに関する事項

(4)調査方法

郵送などによる調査票の発送および回収を実施

(5)回収状況

配布企業数    248社
回収企業数    90社
調査票回収率  36.3%



(7)集計結果についての留意事項

ア 図中の「n」は有効回答数を表す。
イ 端数処理の関係により、図中の内訳の合計が100%にならないことがある。
ウ 「不明・無回答」は比較対象から除外する。

2.調査企業の概要

 でん粉を使用する企業90社の資本金額と業種のそれぞれの構成比は、図3の通りであった。

 

図3

3.集計結果

(1)天然でん粉

ア 用途

 天然でん粉の用途を見ると、「スナック菓子・米菓・油菓子・ビスケット類」が26件と最も多く、次いで「和生菓子・洋生菓子」が14件、「水産練り製品」が9件となっている(図4)。

 また、種類別に見ると、コーンスターチが16種類と最多の用途で使用されており、次いでばれいしょでん粉が12種類、タピオカでん粉が6種類、かんしょでん粉が5種類となっている。その他に分類されている用途としては片栗粉や豆菓子、ラムネ菓子、おかゆ、乳加工品、乾麺などであった。
 

イ 使用する商品の数

 天然でん粉を使用する商品の数は、1企業当たり「5点以下」が最も多かった(図5)。特に、タピオカでん粉では「5点以下」の割合が7割と他と比較して多くなっている。ばれいしょでん粉とコーンスターチは「5点以下」の他に「11〜50点」の割合も2〜3割台と比較的高い。ばれいしょでん粉およびコーンスターチについては、101点以上の商品に用いる企業が1割程度見られ、比較的多くの商品に使用されていることが分かる。

 また、前年度の調査ではタピオカでん粉において「51〜100点」の商品に用いる企業が存在したが、今年度は回答が見られなかった。
 

ウ 使用する理由

 天然でん粉を使用する理由は、「商品の特性上、他のでん粉では代替できないため」が51件、次いで「食感を良くするため」が33件となっている(図6)。

 種類別にみると、ばれいしょでん粉とコーンスターチにおいて使用理由が多岐に渡っている。

 その他の用途としては、「吸着を抑えるため」や、型から製品を取り出す際に使用する「離型剤として使用」、「保形性のため」などが挙げられていた。

 

エ 仕入量の動向

(ア)直近1年間の仕入量


 令和2年度(4月〜翌3月、以下同じ)の仕入量は、前年度調査と同様に「10トン以上100トン未満」が21%と最も多かった。次いで「1トン以上5トン未満」が19%、「1トン未満」が15%となっている(図7)。

 種類別にみると、各でん粉で最多仕入量が異なっている。ばれいしょでん粉は「10トン以上100トン未満」、かんしょでん粉は「1トン未満」と「1300トン以上」が同率で最多となっている。また、コーンスターチは「1トン以上5トン未満」が最も多く、タピオカでん粉は「1トン未満」「1トン以上5トン未満」が同率で最多であった(図8)。

 また、すべての天然でん粉で「1300トン以上」仕入れる企業が存在し、業種は製粉、糖類、冷凍食品や水産練り製品などの製造業であった。
 


(イ)前年度と比較した仕入量の動向

 令和元年度と比較した2年度の仕入量の動向は、「横ばい」が最も多かったものの、タピオカでん粉を除き、前年度に比べて「減少」の割合が大きくなった。一方でタピオカでん粉は前年度調査に比べ「増加」の割合が増えた(図9)。

 増加の要因は「需要の増加により商品の出荷数量が増えたため」の回答が最も多く、次いで「新商品を開発したため」が挙げられた。主にスナック菓子・米菓・油菓子・ビスケット類、パン類(菓子パンを含む)、アイスクリーム類、片栗粉、糖類やはるさめなどに使用している企業からの回答であった。

 減少の要因は「需要の減少により商品の出荷数量が減ったため」の回答が最も多く、その他に「商品の生産を中止したため」「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大などによる販売数減少」などが挙げられ、主にスナック菓子・米菓・油菓子・ビスケット類、和生菓子・洋生菓子、水産練り製品、キャンディー類・グミ・チューインガム、レトルト食品や冷凍食品などに使用している企業からの回答であった。
 

(ウ)今後の仕入量の見込み

 令和3年度の仕入量の見込みは、いずれの天然でん粉も前年度調査と比較すると「やや増加する見込み」「横ばいの見込み」の割合が増加し、タピオカでん粉を除いた3種類で減少見込みとする回答の割合が減少した(図10)。

 増加見込みの理由としては「需要の増加により商品の出荷数量が増えるため」が最も多く、その他には「コロナ禍からの回復基調がうかがえるため」「かんしょ不足解消の見込み」という回答も見られた。主にスナック菓子・米菓・油菓子・ビスケット類、和生菓子・洋生菓子、水産練り製品やキャンディー類・グミ・チューインガムなどに使用している企業からの回答であった。

 減少見込みの理由としては「需要の減少により商品の出荷数量が減るため」が大宗を占め、その他には「商品の生産を中止するため」などが挙げられた。主に和生菓子・洋生菓子、糖類、レトルト食品や冷凍食品などに使用している企業からの回答であった。
 

オ 仕入価格の動向

(ア)直近の仕入価格


 1キログラム当たりの仕入価格(令和3年3月時点)は、「80円以上120円未満」と「120円以上160円未満」が19%で最も多く、次いで「160円以上200円未満」(16%)、「240円以上」(12%)となっている(図11)。
 

 種類別に見ると、タピオカでん粉において「240円以上」が45%と、前年度調査から大幅に増加した。(図12)。経年で見ても価格の上昇がうかがえる(図13)。
 

 

(イ)前年度と比較した仕入価格の動向

 令和元年度と比較した2年度の仕入価格の動向は、タピオカでん粉は「横ばい」が8割以上と安定している。他のでん粉については、前年度調査では見られなかった「大幅に上昇」がわずかだが見られ、価格の上昇が見受けられた。

 価格の上昇要因としては「原料作物の市場相場の変動によるもの」「仕入先の価格改定」が挙げられた(図14)。

 タピオカでん粉の主な輸入先であるタイの国内価格は、干ばつや洪水などによるでん粉原料用キャッサバの供給不足などを背景に平成30年(2018年)は高騰して推移したものの、30年後半にはタイでの天候回復や、収益性の劣るサトウキビからキャッサバへの転作が行われたことなどによって作付面積が増加した。これにより国内価格は下落し、その後は比較的安定的に推移したが、令和元年(2020年)以降価格は上昇しており、今後も輸出需要の高まりなどを受けて上昇傾向で推移すると予測されている(図15)。
 

 

カ 評価

 天然でん粉に対する調達面の評価を「満足」「やや満足」「普通」「やや不満」「不満」の5段階評価で尋ねたところ、いずれの天然でん粉も「満足」「やや満足」「普通」の割合の合計が8割程度を占めた。かんしょでん粉において「やや不満」とする回答が見られ、理由として生産供給の不安定さが挙げられている。回答の中にはサツマイモ基腐(もとぐされ)病による収穫量や価格への不安の声もあり、収束が見通せない状況の中で今後の影響が懸念されている。

 その他のでん粉においても不満の要因として原料作物の安定生産、供給に対する不安のほか、仕入先の価格上昇が挙げられている(図16)。

キ その他

 今回、コロナ禍による影響(需要の増減、原材料価格の状況など)について、自由記述で調査を行った。

 天然でん粉においては「特に影響が無かった」とする回答が多数見られた一方で、「内食の増加により需要が増えた」「コロナ禍で需要が大幅に減少した」とする回答もあった。また、「原料価格の上昇」を挙げる回答が多く見られ、特にコーンスターチにおいて回答数が多かった。今後も相場の上昇などによる価格の上昇が懸念される。
 

(2)化工でん粉

ア 用途

 化工でん粉の用途を見ると、「スナック菓子・米菓・油菓子・ビスケット類」が18件と最も多く、次いで「水産練り製品」「即席麺」「プリン・ゼリー類」「キャンディー類・グミ・チューインガム」がいずれも6件であった(図17)。

 種類別に見ると、デキストリンは「スナック菓子・米菓・油菓子・ビスケット類」「アイスクリーム類」「はっ酵乳・乳酸菌飲料」が主な用途であり、「アイスクリーム類」「清涼飲料」「チョコレート類」はデキストリンのみであった。清涼飲料にデキストリンを使用する理由は商品中のカロリーを抑えるためや、品質が安定していること、商品のコンセプトによるものなどさまざまである。

 加工でん粉は「スナック菓子・米菓・油菓子・ビスケット類」が最も多く、次いで「水産練り製品」「パン類(菓子パン含む)」「和生菓子・洋生菓子」「即席麺」などとなっている。

 「その他」に分類される用途には、豆菓子、介護食、乾燥スープ、清涼菓子、乳加工品などが挙げられている。
 

イ 使用する商品の数

 化工でん粉を使用する1企業当たりの商品数は、デキストリンは「5点以下」が40%で最も多く、次いで「51〜100点」が17%となっている。加工でん粉は「101点以上」が25%で最も高く、比較的幅広い商品に使用されている傾向がうかがえる。また「11〜50点」が23%、「5点以下」が21%と同程度であり、使用している商品数も分散している(図18)。

ウ 使用する理由

 化工でん粉を使用する理由は、「食感改良のため」が18件と最も多く、次いで「商品の付加価値を高めるため」(17件)、「品質が安定しているため」(15件)、「天然でん粉の欠点を補うため」(13件)となっている(図19)。

 種類別に見ると、使用理由が分かれており、デキストリンは「商品の特性上、他のでん粉では代替できないため」「とろみを付けるため」「商品の付加価値を高めるため」「甘味料や食品添加物の原料とするため」などの回答が多数であった。加工でん粉は、「食感改良のため」「天然でん粉の欠点を補うため」「品質が安定しているため」「商品の付加価値を高めるため」などの回答が多くなっている。その他の用途として、デキストリンでは「機能性製品として」の使用、加工でん粉では「加工適正確保のため」などが挙げられている。
 

エ 仕入量の動向

(ア)直近1年間の仕入量


 令和2年度の仕入量は、「5トン以上100トン未満」が34%と最も多く、次いで「1トン未満」「1トン以上5トン未満」がともに13%となっている(図20)。
 

 種類別に見ると、どちらの種類も「5トン以上100トン未満」が最も多くなっている。加工でん粉においては「1トン未満」「900トン以上」の回答も15%を占めた(図21)。
 

(イ)前年度と比較した仕入量の動向

 令和元年度と比較した2年度の仕入量の動向は、デキストリンは「横ばい」が37%で最多だが、「大幅に減少」が26%、「やや減少」も14%で、合わせると40%となり、減少傾向が見られる。加工でん粉は「横ばい」が半数と比較的安定しているが、デキストリン同様やや減少傾向にある。前年度調査と比較してもどちらも減少傾向が顕著に見られた。

 増加の要因は、「需要の増加により商品の出荷数量が増えたため」が最も多く、次いで「新商品を開発したため」「他のでん粉から切り替えたため」が挙げられた。主にスナック菓子・米菓・油菓子・ビスケット類、清涼飲料などに使用している企業からの回答であった。減少の要因は、「需要の減少により商品の出荷数量が減ったため」が大半であり、「他のでん粉から切り替えたため」「商品の生産を中止したため」などの回答も見られた。主にスナック菓子・米菓・油菓子・ビスケット類、プリン・ゼリー類、パン類(菓子パンを含む)、冷凍食品などに使用している企業からの回答であった(図22)。
 

(ウ)今後の仕入量の見込み

 今後の仕入量の見込みは、一部に増減が見られるものの、どちらも「横ばい」が7割程度となり、仕入量は安定するものと見込まれる(図23)。

 前年度調査ではどちらの種類も「大幅に減少」「やや減少」見込みの割合が2割程度を占めていたが、デキストリンにおいては1割程度に減少した。

 増加見込みの要因としては「需要の増加により商品の出荷数量が増えるため」が挙げられ、減少見込みの要因としては「需要の減少により商品の出荷数量が減るため」「1商品当たりの含有量を減らすため」などが挙げられた。
 

オ 仕入価格の動向

(ア)直近の仕入価格


 1キログラム当たりの仕入価格(令和3年3月時点)は、「280円以上」が35%と最も多く、次いで「160円以上200円未満」(12%)、「120円以上160円未満」「200円以上240円未満」(各10%)の順となっている(図24)。
 

 種類別に見ると、デキストリンは「280円以上」が34%で最も多く、次いで「160円以上200円未満」が20%となっている(図25)。経年で見ると、高価格帯の割合が年々増加している(図26)。

 加工でん粉は「280円以上」が35%、次いで「120円以上160円未満」「200円以上240円未満」が10%となっている。前年度調査と比較すると「280円以上」の割合が増加している。化工でん粉にはその加工処理工程に応じてさまざまな種類があることから、その特性や機能性に応じて価格帯が分散するものと推測される。


 
 


(イ)前年度と比較した仕入価格の動向

 令和元年度と比較した2年度の仕入価格の動向は、どちらの種類も「横ばい」が6〜7割とおおむね安定しているが、前年度調査と比較して上昇したと回答した企業がやや増加している(図27)。上昇要因には、「仕入先の価格改定」「原料作物の市場相場の変動によるもの」が挙げられている。
 

カ 評価

 化工でん粉に対する調達面の評価を「満足」「やや満足」「普通」「やや不満」「不満」の5段階評価で尋ねたところ、どちらも「満足」「やや満足」を合わせると6割以上となり、前年度調査同様、おおむね高い満足度で推移している。

 一部に見られる不満点として、デキストリンは「仕入先の価格上昇」「リードタイムの長さ」が挙げられ、加工でん粉では「仕入先の価格上昇」「物流コスト」「供給の不安定さ」などが挙げられている(図28)。
 

キ その他

 今回、コロナ禍による影響(需要の増減、原材料価格の状況など)について、自由記述で調査を行った。

 天然でん粉と同様、化工でん粉においても「特に影響が無かった」とする回答が多数見られた一方で、「コロナ禍で業務用食品需要が減少した」とする回答もあり、外食需要の変動による影響が見られた。また、天然でん粉と同様に「原料価格の上昇」の回答が多く、原因として「物流コストの上昇」や「コンテナ不足」などが挙げられた。
 

おわりに

 令和2年度(4月〜翌3月)を対象とした今回の調査では、天然でん粉および化工でん粉の仕入量の動向は、おおむね横ばいが最も多く総じて安定していると言えるが、「大幅に減少」または「やや減少」とする割合が2〜4割に上り、タピオカでん粉を除くすべての種類で「減少」とする割合が「増加」とする割合を上回った(図9、図22)。3年度の仕入量の見込みにおいては、すべての種類で前年度調査と比較して「横ばい」「増加」の割合が増えている(図10、図23)。

 農林水産省の需給見通しでは当初、2でん粉年度(10月〜翌9月)について、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催などを背景とした需要の増加を見込んでいたが、COVID-19による外出自粛などの影響により需要が減少していることなどから、最新の見通し(4年3月時点)ではでん粉需要は前年度を3.5%下回った(表)。一方、3でん粉年度については、まん延防止等重点措置適用解除による行動制限の緩和や、3回目のワクチン接種の進展による経済活動の回復により、清涼飲料向けなどの需要の緩やかな回復が想定されることからでん粉需要は前年度を2.7%上回ると見通しているが、COVID-19の収束が見通せない中、先行きは不透明な情勢が続いている。

 

 今回の調査においても、3年度の仕入れ見込みについて「需要の減少」を見込んだ慎重な意見も見られたものの、前年度調査と比較して「新商品の開発」「需要の増加」を理由に「増加」とする企業数が増加した。外出自粛や在宅勤務の継続などによるライフスタイルの変化に伴い、でん粉を使用する商品の需要も変動する中、消費者の新たなニーズを捉えた商品の開発に引き続き取り組む企業の努力をうかがい知ることができた。当機構としても、でん粉の価格調整業務の的確な遂行などを通じ、でん粉の需給の安定に貢献できるよう努めてまいりたい。

 最後にお忙しい中、本調査にご協力いただいた企業の皆さまに、改めて厚く御礼申し上げます。


【参考文献】
・農林水産省『でん粉の需給見通しについて』
・農林水産省『砂糖及びでん粉をめぐる現状と課題について』
・調査情報部(2021)「タイのキャッサバをめぐる事情〜キャッサバモザイク病の影響を中心に〜」『砂糖類・でん粉情報』(2021年9月号)独立行政法人農畜産業振興機構
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:企画情報グループ)
Tel:03-3583-9272