調理学から見るでん粉の利用と必要性
最終更新日:2025年1月10日
調理学から見るでん粉の利用と必要性
2025年1月
【要約】
調理学は自然科学と社会科学分野の学問を基礎とする総合科学である。でん粉の栄養素、でん粉の特性、調理性および利用適性を説明し、調理学から見たでん粉の必要性について考えを述べる。各種でん粉の特性を知ることで、近似した性質を持つでん粉を多くの調理に利用でき、それが元の食品と同じ食味・食感を持たなくても、新たな食品としての開発も可能である。また、日本が誇るいもでん粉が、調理にとって必要なものであることを述べる。
はじめに
安全で栄養バランスの取れたおいしい食物を規則正しく食べることは、生活の質(QOL)を向上させるための方法の一つである。調理学は自然科学と社会科学の分野の学問を基礎とする総合科学(図1)であり1)、安全性、栄養性、嗜好性(おいしさ)を備えた食物を作るためには調理学の知識や技能が必須である。
ここでは、調理学の視点で、でん粉の栄養素、でん粉の調理特性や調理適性を述べ、でん粉の必要性や日本の代表的ないもでん粉であるばれいしょでん粉、かんしょでん粉について考えてみようと思う。
1 栄養素から考えるでん粉の必要性
糖質は炭水化物から食物繊維を除いたものである。多糖類であるでん粉は「糖質」であり、単糖類や二糖類は糖質の中の「糖類」である(図2)。糖質は消化酵素によって糖類に分解されて吸収され、われわれの体を動かすエネルギー源となる。さらに、脳が利用できる大部分の栄養はグルコース(ぶどう糖)から得られ、成人の脳は1日におよそ120グラムのグルコースを消費するといわれている2)。体と脳の活動エネルギーを確保するためにも、でん粉を含む糖質摂取を適度に行うことが必要である。近年、「糖質制限」という言葉やダイエット方法が流行したが、糖質制限は本来、肥満や糖尿病に対する治療や予防などの目的で用いる食事療法である。健康な人が炭水化物(糖質)の摂取を制限する極端な糖質制限ダイエットを行うと、体調不良を引き起こし、場合によっては死亡のリスクを高めることが分かっている3)。
2 でん粉の種類と用途
でん粉には、でん粉を含有する植物体から抽出・製造される「天然でん粉」と天然でん粉に物理的、化学的、酵素的加工をした「加工(化工)でん粉」がある。天然でん粉の原料には、穀物として米、小麦、とうもろこし、いも類としてばれいしょ、かんしょ、レンコン、キャッサバなど、豆類として緑豆、えんどうなどがある。また、救荒作物として有名なソテツやカンナ、亜熱帯・熱帯地方を起源とするサゴ、エンセットなどの他、希少でん粉の原料としてわらび、くずなどがある。
でん粉を食品に利用する際は、天然でん粉をそのまま利用する場合と、加工(化工)でん粉および二次製品(春雨、ライスペーパーなどの皮、パール状でん粉)などを利用する場合がある。「でん粉をめぐる状況について(令和5年6月)」(農林水産省農産局地域作物課)によると、でん粉の用途としては、糖化製品や加工(化工)でん粉、調味料などでん粉を原料として加工して利用されるほか、加工せずに片栗粉・水産練り製品などの食品、製紙・段ボール、ビールや医薬品の製造などに使用されている4)。
ばれいしょでん粉の用途割合は糖化製品、加工(化工)でん粉、片栗粉で約半分を占める一方、かんしょでん粉は糖化製品が47%と約半分を占めており、でん粉の種類によってその割合は異なる(図3)4)。
3 各種でん粉の特性
でん粉は、地上に生育するでん粉(種実でん粉)か地下に生育するでん粉(根茎でん粉)かによって特性は異なり(表1)、種類によって異なる調理性を持つ
5)。例えば、ばれいしょでん粉(根茎でん粉)ととうもろこしでん粉(種実でん粉)は、表1ではアミロース含量と白度がほぼ同じであるが、でん粉粒の大きさとX線回折図が異なる。また、最表面構造も異なり(図4)
6)、特性にも大きな違いが出てくる。
X線回折図がB型のでん粉はA型に比べて組織内に多くの水分子をとどめておくことができるため、加水・加熱すると膨潤しやすく糊化しやすいといわれている7)。かんしょ、タピオカ、くず、わらびおよびサゴのでん粉のC型は、A型とB型が混ざったもので、その混合割合によってA型かB型のどちらかに近い性質を示し、中間の性質を示す。ばれいしょでん粉は、くず、わらび、かんしょ、タピオカおよびサゴのでん粉と一部特性が近似している(表1)ことから、これらの代替でん粉としての利用も可能と考えられる。
4 でん粉の調理性
調理学ででん粉が重要なのは、その調理性である。でん粉の種類によって調理性が異なるため、どの調理にどの調理性が必要かを考えると、適したでん粉の種類が決まる。
(1)糊化
でん粉は、アミロースとアミロペクチンで構成されている。でん粉に30%以上の水を加えて
撹拌加熱をすると、吸水してでん粉粒は膨潤し(図5)、透明性が増し粘度が上昇して
糊状になり「糊化」する
8)。RVA(Rapid Visco Analyzer)は、でん粉の糊化、老化を測定する機器である。でん粉粒が変化し始める温度である粘度上昇開始温度(表2)は、根茎でん粉は低く、中でもばれいしょでん粉が最も低い。また、でん粉粒が最大膨潤した時の値である最高粘度(表2)は、粘度上昇開始温度が低いほど高い傾向を示す。一方、種実でん粉は、粘度上昇開始温度が高く、最高粘度が低い。
(2)透明性
でん粉懸濁液が糊化すると、でん粉糊液は透明になるため、フォトペーストグラフで透光度を測定し、透明性を判断できる。最終透光度(表2)は、ばれいしょ、次いでわらび、米、くずのでん粉の順に高かった。うすくず汁やあんなどの透明性の必要な調理には、価格の面からもばれいしょでん粉は最適である。かんしょでん粉を用いる時は、くずでん粉を一部置換して用いると透明性が増す。
(3)老化
糊化でん粉を調製後放置、あるいは冷却するとでん粉糊液は「老化」(図5)して硬くなり、白度が増し、離水する9)。ばれいしょ、タピオカ、米でん粉ゲルは2時間後までの白度の変化が少なく(表2)、老化しにくいゲルといえる。
アミロースを多く含むでん粉は老化しやすい。でん粉に含まれる水分が30〜60%だと老化しやすいが、10〜15%以下の乾燥品や、水分が多い場合には老化しにくい。温度では0〜5度が最も老化しやすく、60度以上や0度以下は老化しにくい。例えば、米飯は冷蔵庫(0〜5度)に入れると老化するが、電子ジャーに入れるまたは冷凍すると老化しにくい。また、でん粉に糖や糖アルコールなどを添加すると老化しにくくなる。
(4)ゲル化
高濃度の糊化でん粉を冷却すると、流動性を失ってゲル化する。一般的に種実でん粉のゲルは不透明で、もろく、硬いゲルを形成する一方、根茎でん粉のゲルは透明で、強い結着性(付着性)や弾力のあるゲルを作る。ばれいしょ、かんしょ、わらび、くずなどの根茎でん粉の物性値(表2)は、各項目で近似した値を示すものが多い5)、10)。近似の特性を持つでん粉同士は調理によっては代替することが可能と考えられ、さまざまな調理に利用することができる。
(5)糊液の曳糸性
でん粉は、加水・加熱により弾力のある糸を曳く性質「曳糸性」がある9)、11)。特にばれいしょ、キャッサバ、サゴでん粉は曳糸性が大きい。ばれいしょでん粉糊液では、でん粉濃度や加熱温度が高い方が、曳糸性は大きい。これらのでん粉は、あんかけのあんなどの調理に適する11)。
(6)デキストリン化
でん粉を無水状態で120〜220度に加熱すると分子が切断され、デキストリンを生じる。ホワイトルウは炒め温度が120〜130度、ブラウンルウは180〜190度ででん粉を分解したものである。ルウにブイヨンや牛乳を加えてスープやソースを作るが、でん粉は高温で炒めた方が分子が切断されやすいので、スープやソースにしたときの粘度は低くなる。ルウはでん粉を油脂で炒めた香ばしさとなめらかなテクスチャー(口あたり)が付与される。
5 調理におけるでん粉の種類と使用濃度
でん粉の調理性を実際の調理で活用する際には、それに適したでん粉の種類を選ぶことに加えて濃度や形態による使い方の違いも考慮する必要がある。
(1)低濃度
でん粉の粘性や透明性、曳糸性11)などを利用して、かきたま汁、くず湯12)、くずあん、中国料理のあんかけなどに用いる。これらの調理では、ばれいしょでん粉やくずでん粉を1〜8%程度使用する。でん粉を加えることでとろみをつけて温度を保ち、味をつけ、なめらかな食感を与えるなどの調理効果を得ることができる。
(2)高濃度
でん粉の濃度を8〜12%程度に高めると、糊液を冷却することでゲル化して形を保つようになる。くず桜、ごま豆腐、ブラマンジェなどの調理では、成形しやすさ、なめらかな口あたり、ゲルの安定性や食感の良い粘弾性などが必要とされる。わらび餅などの透明感が必要なゲルには、ばれいしょ、かんしょ、くずおよびサゴのでん粉、ブラマンジェなどの透明感をさほど必要としないゲルはとうもろこしでん粉(コーンスターチ)などが用いられる。
(3)粉末でん粉
からあげや肉団子などに、でん粉は吉野打ち(くずたたきともいう。あらかじめ食材にくず粉をまぶすこと。)やつなぎとして効果的である。糊化したでん粉の膜で水分やうま味成分の流出を防ぎ、やわらかさを保ち、なめらかな舌ざわりを与えるなどの効果がある。この調理には、ばれいしょでん粉、くずでん粉などが用いられるが、かんしょでん粉も食感は異なるが使用可能だと考える。
(4)二次加工品
でん粉の二次加工品には、サゴやタピオカなどのパール状でん粉、春雨(でん粉麺)、くず切りなどがあり、加熱方法や戻し方に調理上の要点がある。乾燥品が多く保存性があり、でん粉消費量を増やすには、二次製品は有効である。
6 でん粉の調理―主にばれいしょでん粉およびかんしょでん粉―
(1)うすくず汁・あん
うすくず汁のとろみは、ばれいしょでん粉の透明感と粘度を必要とする調理で、0.5〜1%の糊液を用いて沸騰している汁に加える。かきたま汁などの汁物に利用され(写真1)、保温効果と卵などの具材が浮いて分散する効果がある
13)。一方、茶わん蒸しなどの蒸し調理や、豆腐および魚介類などの長時間加熱が適さない調理は、調味料がしみ込みにくい。そのため、でん粉の粘度で調味料を付着させることができるようにくずあん
14)をかけたり、絡ませたりする。あんは、料理が冷めるのを防ぎ、つるんとしたのど越しのよい料理にする。透明性の高いばれいしょでん粉やくずでん粉を3〜5%用いることが多い。
(2)黄身酢
卵黄の粘性を利用した和風マヨネーズともいわれ、野菜や淡白な魚介類の和え衣としても重宝される(写真2)。卵黄のみで作る場合もあるが、卵黄の一部を1〜4%のでん粉に置き換えると黄身酢が分離しにくい。この場合、70度以下で卵黄を加えると卵黄中のα-アミラーゼの作用により糊化でん粉の粘度は低下しでん粉糊が液状化するため、80度で卵黄を加えることがコツである15)。
(3)くず桜
透明なでん粉の衣で餡を包んだ「くず桜」(写真3)は、でん粉濃度約20%の高濃度でん粉懸濁液を加熱し、でん粉が半糊化状態で流動性がある間に手早く餡を包み、蒸し加熱で仕上げる。でん粉糊の調製と餡の包みやすさがポイントである16)が、この作業には熟練の技が必要である。餡を簡単に包むにはくずとばれいしょでん粉を3対1の割合にし、砂糖はでん粉の1〜2倍、水はでん粉の5〜6倍を加え、混合して撹拌加熱を行うと作業性がよい17)18)。
(4)ブラマンジェ
アーモンドを摩砕した後の搾り汁をゼラチンで固める高級デザートであるブラマンジェが、フランスから英国に渡り、とうもろこしでん粉、砂糖、牛乳を混ぜて加熱し、冷却することで、なめらかなブラマンジェが作られるようになった
19)。とうもろこしでん粉の代わりにばれいしょでん粉などでブラマンジェを作ったところ(図6)、5度で2時間冷却した場合には保形性は最も悪かったが、24時間冷却すると保形性はゲル化性の高いとうもろこしでん粉と同様となり
20)、ばれいしょでん粉特有の味が牛乳と合い、嗜好性も高まった。かんしょでん粉はゲル化性を有するため、冷却時間を考慮すれば、ばれいしょでん粉と同等以上に、食味・食感の良いブラマンジェを作ることができる可能性がある。
(5)わらび餅
わらび餅は日本の伝統和菓子であり(写真4)、本来はわらびでん粉を用いて調製される。しかし、高価で入手しにくいことから、理化学的性質が近似し作業性もよい代替でん粉を考える必要がある。サゴ、ばれいしょ、かんしょ、とうもろこしのでん粉ゲルで凍結・解凍を繰り返し(サイクル)で行った実験では、サゴでん粉ゲルが他のでん粉ゲルに比べて最も老化しにくかった21)。図7は離水量によるでん粉の老化度合いを示し、糖添加、トレハロース添加の影響をみた。凍結・解凍を繰り返して行った場合、そのサイクルが5回、7回と多くなってもショ糖、トレハロース添加によりでん粉ゲルの離水量増加が顕著に抑えられ、でん粉ゲルの老化抑制効果が認められた21)。特にトレハロースは、ショ糖より離水量低下の効果が大きく示された。
(6)落花生豆腐
落花生豆腐は、沖縄で「ジーマーミー豆腐」の名称で親しまれている郷土料理である(写真5)。菊田らが行った実験においては、薄皮を剥いた生落花生を一晩浸漬し、粉砕して落花生乳を得て、これに水を混ぜた7種類のでん粉を30分間撹拌加熱し、5度で5日間保存したものを試料としている。くずおよびかんしょのでん粉で調製した落花生豆腐は、5度で保存する日数が長くなると凝集性が低下して豆腐が脆弱化したが、低温で糊化するかんしょでん粉(みなづき)とリン酸架橋タピオカでん粉で調製した落花生豆腐は、老化しにくく冷蔵保存に適することが認められた22)。
(7)クッキー・ビスケット
小麦粉、油脂、砂糖に卵などを加えて焼成する「もろさ」がある洋菓子である。小麦粉の50%をアロールート(くずうこん)でん粉で置換したものをアロールートクッキーといい、飯田23)はアロールートでん粉の代わりに、ばれいしょでん粉を用いている。そこで、小麦粉の25%あるいは50%をばれいしょ、とうもろこし、サゴのでん粉で置き換えしたビスケットを調製し、実験を行った。50%置き換えしたでん粉粒は25%置換に比べて大きく膨潤し、でん粉粒間に隙間が認められた。特にでん粉粒の変化は、膨潤力が大きいばれいしょでん粉、サゴでん粉の50%置き換えビスケットが25%置き換えのものより膨化率が大きくなり、やわらかく、もろいビスケットが得られた24)。
(8)春雨・でん粉麺
中国産春雨は主に緑豆でん粉を原料とし、日本産春雨は主にかんしょでん粉とばれいしょでん粉に一部とうもろこしでん粉を混合したものを原料としている25)。かんしょでん粉もばれいしょでん粉もアミロース含量が低く老化しにくいため、でん粉懸濁液を懸垂式または押出し式により熱水で加熱後、冷水で冷却して冷凍庫で24時間冷凍し、冷水中で解凍してから天日乾燥するが、この一連の作業により「煮くずれ」を防ぐことができる。緑豆はアミロース含量が高いため、緑豆を原料とする中国産春雨は日本産春雨のように冷凍処理を行わなくても麺状になる。緑豆でん粉で作る春雨は鍋物やスープ麺の加熱調理に適しているとされ、ばれいしょやかんしょのでん粉を用いた日本産春雨は表面に和え衣がまとわりつきやすいため、酢の物やサラダ、和え物などの冷製調理に適する25)。
ばれいしょでん粉で作られる冷麺をかんしょでん粉に置き換えると、ややソフト感のある麺となり、高齢者や子供でも食べやすい食感になる。東アジア地域では、でん粉麺は長寿や幸運の象徴とされ、炒め物、スープ、サラダなどに用いられている。なお、韓国のでん粉麺唐麺の原料はかんしょでん粉である。
7 調理学で必要とされる日本のいもでん粉利用のまとめ
ばれいしょでん粉は、加熱時により透明感が高く、粘りが強い性質から、スープやソース、あんなどのとろみづけ、水産練り製品のつなぎとして弾力感の付与、揚げ物のサクサク食感、和菓子、小麦粉の代替によるグルテンフリーの調理、冷蔵・冷凍やレトルト食品などにも利用するなど、これまで以上に幅広い利用ができる。
かんしょでん粉は、生産量が少なく、約2分の1が糖化用として利用されている。しかし、かんしょでん粉は粘りが強く、もちもちとした食感があるため、くず湯やあん、くずきりなどのでん粉麺、わらび餅、ごま豆腐、落花生豆腐などのゲル状食品、サクサクした食感を付与するためスナック菓子やせんべい、またパンなどの膨化菓子や揚げ物にも利用できる。
二次製品としての春雨やでん粉麺は、ばれいしょでん粉とかんしょでん粉を原料とする場合が多く、今後も二次製品や加工(化工)でん粉も含めた利用拡大が期待できる。
おわりに
これまで述べたように、調理学からみたでん粉は、でん粉の特性や調理性を用いて最適なでん粉の種類を選べば幅広く利用することができ、調理としては非常に大切で必要なものといえる。また、日本が誇るいもでん粉であるばれいしょでん粉やかんしょでん粉は、非常に利用しやすく、伝統料理から新しい用途開発の原料まで幅広く活用できる優れたでん粉であり、調理学の視点から見ても魅力的で将来にわたって必要なものである。輸入でん粉との価格差は依然大きいものの4)、日本独自の食品として、昔ながらの国産原料として使用し続ける価値がある。時代のニーズを取り入れながらも、古くから伝承されている大切な資源を皆の努力で次代に残すことは重要である。
国産ばれいしょでん粉やかんしょでん粉を「他には譲れないもの」の一つとして大切に守り、伝承していくためには、われわれ一人ひとりが、これらのでん粉の特性を知り、日常的に、簡単に利用できる素材として認識し利用していけばよいだけである。そしてわれわれ調理学の研究者は、食品ロスなどの環境問題にも配慮しつつ、でん粉の特性と調理適性についての研究をさらに深め、続けていくことでサポートができるのではないだろうか。また研究者でなくても、WEBサイトなどに多くの方からでん粉レシピを投稿していただき、でん粉業界を活気づけていただくことも必要であり、でん粉生産者に対してもあらゆる面で多くの期待を寄せている。
【引用・参考文献】
1)長尾慶子(2021)『調理を学ぶ(第3版)』八千代出版、p.3
2)西尾俊幸、平尾和子(2022)「今なぜ糖質の機能が注目されるのか(特集 機能性糖質と健康)」『食と医療』23号 FALL-WINTER、pp.6-13、講談社エディトリアル
3)藤谷朝実(2020)「糖質制限はどこまで必要か」『日本調理科学会誌』Vol.53、No.5、pp.365-367、一般社団法人日本調理科学会
4)農林水産省農産局地域作物課(2023)「でん粉をめぐる状況について(令和5年)」〈https://www.maff.go.jp/j/seisan/tokusan/imo/attach/pdf/siryou-8.pdf〉
(2024/11/25アクセス)
5)平尾和子(2021)「調理科学的視点による糖質含有食品の特性と利用適性に関する研究」『応用糖質科学(日本応用糖質科学会誌)』第11巻第1号、pp.2-13、一般社団法人日本応用糖質科学会
6)八田珠郎(2014)「澱粉粒の内部および表面構造」『日本調理科学会誌』Vol.47、No.5、pp.272-274、一般社団法人日本調理科学会
7)岡崎正規(2011)「サゴでん粉をめぐる現状と将来」『でん粉情報』2011年2月号、独立行政法人農畜産業振興機構
8)松永暁子、貝沼圭二(1981)「澱粉質食品の老化に関する研究(第1報) 米飯の老化について」『家政学雑誌』Vol.32、No.9、pp.653-659、一般社団法人日本家政学会
9)高橋禮治、高橋幸資(2016)『でん粉製品の知識』株式会社幸書房、pp.102-107
10)Kazuko Hirao, Tomoko Kondo, Keiji Kainuma, and Setsuko Takahashi (2021) “Starch gel foods in cookery science:application of native starch and modified starches” 『Journal of Biorheology』、35(1)、29–41 NPO Japanese Socienty of Biorhelogy(DOI 10.17106/jbr.35.29)
11)平尾和子、村山祐子、赤羽ひろ、中浜信子(1985)「馬鈴薯澱粉糊液の流動特性」『家政学雑誌』Vol.36、No.1、pp.10-17、一般社団法人日本家政学会
12)永島伸浩、山田早苗、澤山茂、川端晶子(1986)「セマンティック・ディファレンシャル法による“くず湯”の食味評価の因子分析」『栄養学雑誌』Vol.44、No.3、pp.131-141、特定非営利活動法人日本栄養改善学会
13)井川佳子(2011)「でん粉の調理特性」『でん粉情報』2011年4月号、独立行政法人農畜産業振興機構
14)桑畑美沙子(1979)「経口的な評価における女子学生の粘性弁別閾」『家政学雑誌』Vol.30、No.5、pp.434-440、一般社団法人日本家政学会
15)晴山克枝、松浦和子、古川英子、吉松藤子(1979)「黄身酢の粘度に関する研究」『家政学雑誌』Vol.30、No.2、pp.165-170、一般社団法人日本家政学会
16)高橋節子(2011)「澱粉の調理(澱粉研究の潮流(その1))」『応用糖質科学(日本応用糖質科学会誌)』Vol.1、No.1、pp.23-28、一般社団法人日本応用糖質科学会
17)寺元芳子、塩田育子、松元文子(1966)「澱粉の調理性についての研究(第1報)くずざくらについて」『家政学雑誌』Vol.17、No.1、pp.384-388.一般社団法人日本家政学会
18)寺元芳子(1985)「教材研究 くずざくら」『調理科学』Vol.18、No.3、pp.172-176、一般社団法人日本調理科学会
19)高橋節子、美川トク、福場博保(1974)「ブラマンジェのレオロジー的研究(第1報)加熱方法の検討」『家政学雑誌』Vol.25、No.6、pp. 443-449、一般社団法人日本家政学会
20)平尾和子(2016)「サゴでん粉の特性と調理適性」『砂糖類・でん粉情報』2016年6月号、独立行政法人農畜産業振興機構
21)平尾和子、高橋節子(2015)「澱粉質食品に及ぼすトレハロース添加の影響」『New Food Industry』57(10)、pp.15-26、エヌエフアイ合同会社
22)菊田千景、岩城啓子、太田夏未、脇田あゆみ、上田茂登子、杉本温美(2010)「落花生豆腐の性状に及ぼす各種澱粉の影響」『Journal of Applied Glycoscience』Vol.57、No.2、pp.87-93、The Japanese Society of Applied Glycoscience
23)飯田深雪(1980)『ホームメード・ケーキ(付クッキー)』婦人画報社、pp.105
24)平尾和子、金毛利加代子、米山陽子、高橋節子(2004)「サゴ澱粉を用いたビスケットの物性と食味特性」『日本家政学会誌』Vol.55、No.9、pp.715-723、一般社団法人日本家政学会
25)高橋節子(1988)「ハルサメの理化学的性質と食味特性」『調理科学』Vol.21、No.1、pp.2-14、一般社団法人日本調理科学会
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