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平成28年度公益社団法人鹿児島県糖業振興協会定時総会の開催について

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最終更新日:2016年7月25日

2016年5月

鹿児島事務所 真弓正展
 平成28年5月31日(火)、鹿児島市内において、公益社団法人鹿児島県糖業振興協会の平成28年度定時総会が開催された。

 同協会は、鹿児島県内におけるさとうきび及び甘しゃ糖の生産振興、さとうきびの品質取引の円滑な運営並びに酒造用含みつ糖の生産安定を図ることにより、さとうきび生産農家の経営の向上及び甘しゃ糖業の振興に寄与することを目的として、昭和49年に設立された。鹿児島県を始め、さとうきび生産が行われている市町村、JA鹿児島県中央会、JA鹿児島県経済連、農業協同組合、製糖会社、酒造関係団体など28会員で構成されている。

今回の総会では、鹿児島県農政部長や日本甘蔗糖工業会会長を始め28名が出席(代理出席6名及び書面による議決権行使15名を含む)し、平成27年度事業報告や決算諸表並びに定款の一部変更が審議・承認された。また、平成28年2月の理事会で決定された平成28年度の事業計画及び収支予算について報告が行われた。
1、平成27年度事業報告
 同協会が平成27年度において実施した事業について報告が行われた。以下、主な事業について紹介する。
○さとうきび品質取引対策基金事業
 糖度に応じた原料取引を円滑に実施していくため、各製糖工場に品質取引立会人を設置するとともに、立会人を対象に品質の測定方法や鹿児島県のさとうきび奨励品種に関する研修会を沖永良部島で実施した。また、琉球大学などの協力を得て、細裂NIR法による品質測定の基準となる検量線の精度向上のための分析や測定装置の点検を実施した。さらに、さとうきび生産改善共励会を実施し、県内の優秀な農家や団体を表彰した。
○さとうきび試験研究事業
 さとうきびの新品種の選定や生産現場の課題解決を図るための技術開発研究を進めたほか、栽培管理技術等の普及を図るため、鹿児島市内において鹿児島県内のさとうきびおよび糖業の関係者を一堂に集め、研究成果の発表や「基本技術の励行によるさとうきび単収の向上」をテーマにシンポジウムを開催するなど情報の共有を図った。
○さとうきび増産基金事業
 平成24年度に造成した基金の残額を利用して、台風や干ばつなどの自然災害や病害虫が異常発生した場合等のセーフティネットとして、種子島と奄美大島を対象に基金を発動し、生産回復に向けて、種苗の買上げ、マルチ資材、土壌改良資材、農薬、肥料の購入助成、農作業受託に対する支援を行った。また、農業機械リース導入については、平成26年度末に追加公募により採択された地区の事業を平成27年度に繰り越して実施した。
2、平成28年度事業計画
 続いて、平成28年度における事業計画ついて報告が行われた。
 平成27年12月に改定された「鹿児島県さとうきび増産計画」の着実な実施を支援するため、各島各地域が重点課題の解決に向けて実施する自主的な取り組みに対する支援や生産改善共励会の実施などを通じた生産性の向上に向けた取り組みを強化する。
 また、さとうきび試験研究事業として、新たに多回株出しに対応した新栽植様式の開発と株出しにおける効率的な施肥法の確立、大規模経営体を支える夏植え多回株出し栽培技術の確立、サトウキビ製糖の洗浄工程における管理技術の確立についての研究を県の研究機関などに委託して実施することが報告された。
定時総会の様子
定時総会の様子
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農畜産業振興機構 地方事務所 (担当:鹿児島事務所)
Tel:099-226-4731