鹿児島事務所 岸本 真三市
平成29年12月18日(月)、台湾糖業公司台湾糖業研究所
(注1) 砂糖事業部糖業実験室 林 宗翰氏、同甘蔗育種場 陳 立祥氏および国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 (以下「農研機構」という)九州沖縄農業研究センターが機構鹿児島事務所を来訪し、それぞれの砂糖を取り巻く情勢などについて意見交換を行なった。
今回の来訪は、台湾糖業研究所の林氏および陳氏が、日本のサトウキビ生産を支える制度や黒糖の加工品などの販売状況を調査するため、種子島にある農研機構九州沖縄農業研究センターや新光糖業株式会社を視察するのに併せて、実現したものである。
(注1)台湾糖業公司は台湾で唯一の製糖企業であり、台湾糖業研究所は企業に属する研究機関である。
なお、農研機構九州沖縄農業研究センターが台湾糖業研究所を訪問した際の内容は、機構の砂糖類・でん粉情報誌(2017年2月号)において、「台湾のサトウキビ品種育成の現状ならびにサトウキビ野生種の自生状況
(注2)」として寄稿いただいている。
(注2)詳しくはこちら
https://www.alic.go.jp/joho-s/joho07_001419.html
意見交換では、「我が国の砂糖の現状について」と題して、甘味資源作物(てん菜・サトウキビ)の生産動向や砂糖の価格安定制度の概要について、石井稔鹿児島事務所長が説明し、続いて、「台湾糖業研究所の紹介」と題して、林氏から研究所の取り組み内容について紹介があった。その後、鹿児島事務所の所員を交えて「砂糖の消費拡大に向けて、観光産業との連携の可能性など」について活発な意見交換が行われた。
意見交換の中で、台湾糖業研究所の林氏から、「来年の夏に台湾糖業研究所において、砂糖に関するシンポジウムを開催したいと考えている。ぜひ、今回の意見交換会を契機に機構の鹿児島事務所の方々にも参加していただきたい」との情報提供や提案があった。
最後に、台湾糖業研究所、農研機構九州沖縄農業研究センター、機構の3者は、引き続き情報交換を行うことを確認した。
今後も、さまざまな関係機関と一層の連携を図りながら、砂糖を取り巻く情勢について、情報収集に努めてまいりたい。