鹿児島事務所 海老沼 一出
5月27日(日)、鹿児島県大島郡天城町の天城町防災センターにおいて、徳之島さとうきび生産振興大会並びに製糖終了感謝デー(以下「生産振興大会」という)が開催され、徳之島3町の生産者、糖業関係者、JA及び行政関係者などが参加した。
徳之島における平成29/30年期のさとうきび・甘しゃ糖の生産実績については、収穫面積が前年産から115ヘクタール減少し3472ヘクタールとなった。平均単収は生育の良好だった前年を6.7トン下回る55.3トン/haとなり、生産量は19万1995トンと、20万トンをやや下回った。原料糖度は、前年を1.38度下回る12.49度で、平成6年産の品質取引開始以降最低となり、産糖量は前年を6509トン下回る2万1429トンとなった。
当日の大会では、徳之島さとうきび生産対策本部長の大久幸助天城町長が「平年作以上の収量であったが、10月下旬の台風による糖度の低迷が大きく影響した。かん水タンクやスプリンクラーなどのかん水設備の更なる充実も計画しており、補正予算による事業やさとうきび増産計画を活用して、来期のさとうきび増産のために努力していきたい。これから暑い時期を迎えるが、体調に気を付けて適期管理に努め、さとうきび増産のために取り組んでいただきたい。」と生産者に呼びかけた。
また、来賓のあいさつとして、鹿児島県県議会議員
禧久信一郎氏、鹿児島県大島支庁の田中浩人農政普及課長に次いで、当機構鹿児島事務所長石井稔から日頃からの当機構の業務運営に際してのご理解とご協力の謝辞を述べた後、「当機構は、糖価調整制度の実施機関として、さとうきびの生産者や国内産糖製造事業者の皆さまに交付金の交付による支援を行っており、生産者の経営の安定や関連企業の健全な発展を通じ、砂糖の安定的な供給を図っている。さとうきびは徳之島を始め、鹿児島県南西諸島において欠くことのできない基幹作物であるとともに、地元の工場で製糖されており地域経済を支える重要な役割を担っている。今後も徳之島におけるさとうきびの増産と地域経済の一層の活性化につながることを期待したい。」と、糖価調整制度の周知と生産者の皆さまへの応援メッセージを送った。