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平成30年度喜界町糖業振興会総会の開催について

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最終更新日:2018年9月6日

2018年7月


鹿児島事務所 石井 稔

 7月25日(水)、鹿児島県大島郡喜界町自然休養村管理センターにおいて、喜界町糖業振興会(会長:川島健勇喜界町長、以下「糖業振興会」という)総会が開催された。総会には、喜界町さとうきび生産農家、糖業関係者など合計  163名が参加した。
 喜界島における平成29年産(平成29/30年期)のさとうきび生産は、植付け時の日照や降雨等に恵まれたものの、夏期の干ばつや8月の豪雨により倒伏・葉部裂傷等、更に、10月下旬に立て続けに襲来した台風21号、22号により、潮害、倒伏、折損の被害を受けた。この結果、甘しゃ糖度は、平成6年産の糖分取引開始以降最低の12.19度となったものの、生産量は、平年を上回る7万9千837トンとなった。
 収穫面積については、平成18年産以降、農家戸数は高齢化等により減少する一方で、全体の収穫面積や1戸当たりの収穫面積は増加傾向にある。これに対応するため、担い手の育成や機械化の導入といった管理作業の効率化が求められている。(下図)
図
 始めに、川島糖業振興会長が登壇し、「平成29年期は、10月下旬の度重なる台風により、近年にはない低糖度となった。この状況を踏まえ、農林水産省は、低糖度対策として、種子島、喜界島、徳之島に対してセーフティーネット基金の発動を行うことや、6月28日にさとうきび生産の実情を把握するための視察に加え、生産者との意見交換を積極的に行うなど、これまでどおり安心してさとうきび生産が行えるよう支援などを行うこととしている。引き続き、適期の植え付けなど圃場管理をもう一度徹底して生産量が安定的に8万トン以上となるように頑張りましょう。」と生産者に力強く呼びかけた。
 
川島健勇 糖業振興会会長のあいさつ
川島健勇 糖業振興会会長のあいさつ
 次に、平成29/30年期のさとうきび生産実績に基づき表彰式が行われ、1)優秀集落、2)高生産の部、3)高単収の部、4)増産の部、5)75歳以上さとうきび栽培従事者、6)生和糖業株式会社賞の表彰が行われた。
 
優秀集落の部で1位となった嘉鈍集落の代表者への賞状授与
優秀集落の部で1位となった嘉鈍集落の代表者への賞状授与
 続いて、当機構の石垣理事が来賓のあいさつを行った。石垣理事は、業務運営に際しての謝辞の後、「当機構は、糖価調整制度の実施機関として、さとうきびの生産者や国内産糖製造事業者の皆様に交付金を交付することにより、生産者の経営安定や関連産業の健全な発展を通じて、砂糖の安定的な供給を図っている。引き続きさとうきびの生産が安定的に行われるよう、消費者・国民の皆様に対して糖価調整制度における理解の醸成が図られるよう努力していきたい。」とあいさつした。
 
石垣理事のあいさつ
石垣理事のあいさつ
 続いて、糖業振興会の平成30年度取組事項を含む事業計画、収支予算などが審議の後、承認された。
     
【平成30年度取組事項】
1.栽培基準の遵守及び適期肥培管理の励行
2.土作り対策
3.病害虫防除対策
4.機械化一貫体系確立による省力化の推進
5.優良品種種苗の普及並びに奨励品種の推進
6.一芽苗、有機物堆肥及び緑肥を活用した単収向上
7.作業受委託体制の整備および推進
8.さとうきび共済の加入
9.新規就農者の育成


 当機構としては、喜界島のさとうきび生産の更なる発展を祈念するとともに、生産者の皆様が安心してさとうきび生産を続けられるよう、今後も交付金の交付業務の適切な運営に努めてまいりたい。
 
正面玄関のスペースに価格調整制度等のパネルを展示
正面玄関のスペースに価格調整制度等のパネルを展示
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農畜産業振興機構 地方事務所 (担当:鹿児島事務所)
Tel:099-226-4741