鹿児島事務所 石井 稔
9月7日(金)、鹿児島県熊毛郡中種子町の「種子島こりーな」において、種子島糖業振興会の主催により、平年30年度種子島さとうきび生産者振興大会(以下「生産者振興大会」という)が開催された。
この生産者振興大会は、近年、高齢化等により減少するさとうきび生産の現状を踏まえ、単収向上の取組や作業受託組織の育成などにより持続可能な生産体制を確立し、地域農業生産の振興に資することを目的に、開催されている。当日は、生産者、新光糖業株式会社、種子屋久農業協同組合および行政関係者など約400名が出席した。
開催に当たり、種子島糖業振興会の田渕川 寿広 会長(中種子町長)が「さとうきびは、種子島にとって重要な基幹作物であり、製糖工場とともに地域経済に欠かせない作物である。昨今、生産者の高齢化に伴い栽培面積が減少している状況にあり、種子島の農業を維持していく上で、製糖工場の能力に応じた栽培面積と生産量を確保することが喫緊の課題である。これらを克服するためには、関係者の協力が必要である」と開会のあいさつを行った。
次に、来賓を代表して、鹿児島県 小林 洋子 副知事が今年の夏植えおよび秋植えの栽培が始まる中で若手の経営組織であるTOPS3000が島内各地で中心的な担い手として活躍していることを報告した後、鹿児島県 三反園 知事に代わり「平成29年産が度重なる台風の被害を受け、低単収、低糖度となった一方で、平成30年産は定期的な降雨に加え気温も高めに推移したことから、順調な生育と伺っている。しかしながら、先月の台風の影響により今後の生育が懸念されるところである。鹿児島県としても、今後ともさとうきび生産者が安心して生産できるよう関係者等と一体となって取り組んでいくこととしたい」とあいさつを述べた。