機構理事長賞の受賞者の三原利明氏の経営概要等は以下のとおり。
・経営耕地面積:6.91ha さとうきび作付面積:4.50ha
・認定農業者 ・労働力:3人(本人、妻、息子)
・さとうきびと肉用牛(繁殖)と複合経営
さとうきび:夏植+株出し体系
肉用牛:繁殖牛60頭 子牛出荷頭数:平均40頭/年
1 三原氏の生産概要
三原氏が在住する
黒貫地区は、知名町の中心街から東方2キロに位置し、太平洋に面した緩やかな傾斜地である。基盤整備された畑が広がり、一部には畑地かんがい施設が整備されている。基幹作物のさとうきびを中心に里芋・実エンドウ・ばれいしょ・花き等の耕種作物と肉用牛(繁殖)を組み合わせた複合経営が多い。
さとうきび生産の特徴は、夏植・株出体系の中で、肉用牛との複合経営の利点を生かし、肉用牛から発生する牛糞堆肥を10アール当たり8トン投入して土づくりに取り組んでおり、直近の3ケ年は、平均単収が町平均の2倍程度となっている。
(参考:三原氏の過去3ヶ年の単収の実績)
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平成27年度 |
平成28年度 |
平成29年度 |
町平均 |
5,596kg/10a |
6,215kg/10a |
5,328kg/10a |
三原氏 |
9,244kg/10a |
12,926kg/10a |
10,500kg/10a |
2 三原氏の今後の農業経営の方向および将来の目標
さとうきびと肉用牛との複合経営のメリットを最大限に活かし、堆肥を積極的に使った土づくりで高い単収を確保するとともに梢頭部の飼料への利用など耕畜連携に重点を置きつつ、集落内の高齢農家等の廃作・離農に伴う遊休農地の借入れをしながら、規模拡大を図り、安定した経営を目指す。
また、集落内の高齢農家等への支援策として、株出管理などの管理作業受託にも取組むとともに、廃作・離農に伴う遊休農地の借入れをしながら、地域のさとうきび生産が維持できるよう協力していく。