鹿児島事務所 石井 稔
5月25日(土)、鹿児島県大島郡徳之島町の徳之島町文化会館において、徳之島3町(徳之島町、天城町、伊仙町)の生産者、糖業関係者、JA、行政関係者などが集まり、徳之島さとうきび生産振興大会並びに製糖終了感謝デー(以下「生産振興大会」という。)が徳之島さとうきび生産対策本部および南西糖業株式会社の主催の下、開催された。
徳之島における平成30/31年期のさとうきびの生産実績については、生育期から伸長期の9月末時点までは、干ばつ、台風等の被害もなく概ね順調な生育となったものの、9月28日の台風24号の直撃を受け、折損、潮害などの多大な被害を被った。
このような状況を受け、生産量については、昨年産よりも4万5千トン程度減少し14万6648トンとなった。関係者は、台風の被災後製糖開始までの2カ月間で一定の回復を見込んではいたものの、平均買入糖度については12.89度となり、約55%が基準糖度帯(13.1度〜14.3度)に達せず質量ともに低水準の成績となった。
開会に先立ち、徳之島さとうきび生産対策本部の森田弘光本部長(天城町長)が「徳之島の経済にとって、さとうきびは、基幹的な作物となっているものの、昨年秋の台風24号の直撃により、倒伏や折損等の被害を受け、昨年よりも生産量等が大きく減少する結果となった。また、最近の台風は以前と比べて大型化となっており、これに伴う被害を軽減するため、土づくり、適期植え付け、適期肥培管理を行い強風雨に耐える強いさとうきびを生産することが重要である。来期は豊作を祈念したい」とあいさつした。