最終更新日:2024年8月5日
広報webマガジン「alic」2024年8月号
皆さんは、砂糖と塩をそれぞれ100gの水に溶かした時に、どちらがより多く溶けると思いますか?
塩?いいえ、正解は砂糖です。
水の温度が20℃であれば、塩は約36g溶けるのに対して、砂糖は約200g溶けます。さらに、温度が100℃に上昇すると、塩が溶ける量は20℃の時とほとんど変わらないのに対して、砂糖は塩の約13倍の約476gも溶けるのです。
ある物質がその他の物質に溶けている時、もうこれ以上溶けない状態の時の濃度のことを「溶解度」といいますが、砂糖の溶解度は塩に比べて大きく、水によく溶ける性質であることがわかります。
砂糖の結晶を作ってみよう!
この温度によって変化する砂糖の溶解度の差を利用して、家庭で簡単にできる実験を一つ紹介します。
砂糖を溶かした水から再び結晶化させてシュガーロックキャンディを作ります。
まず、砂糖250g(別途、少量用意)、水100ml、耐熱グラス、キャンディ用スティック、洗濯ばさみを用意します。
作り方
1.鍋に水を入れ、温める。沸騰したら砂糖を半分加え溶かします。
2.鍋底にブクブクと泡ができ始めたら、火を止め、残りの砂糖(※)を加えて完全に溶かします。
※ 少量の砂糖を残しておきます。5で使います。
3.砂糖水を耐熱グラスに注ぎ、温度が下がるまで待ちます。
4.温度が下がったら(※)、キャンディ用スティックを一度砂糖水に浸し、取り出します。
※ 砂糖水のにごりが取れ、透明になったくらいが目安です。
※ ここで、食用色素で色付けをすれば、カラフルな「シュガーロックキャンディ」が出来上がります。
5.取り出したスティックに砂糖を少量まぶし、砂糖が固まるまで待ちます。
6.砂糖が固まったら、再度砂糖水にスティックを浸し、洗濯ばさみで固定します。
7.あまり動かさないようにして、1 週間〜 1 0 日ほどすれば完成です!!
〇ポイント
・結晶化は、棒につける小さな砂糖から始まります。そのつける砂糖の結晶が大きいほど、結晶化は早く進むそうです。そのためつける砂糖の結晶は大きいほどいいそうです。
・砂糖の結晶の大きさは、砂糖の種類によって違いますが、大きめの「白ザラ糖」がお勧めです。
もちろん、上白糖でもグラニュー糖でもできますので、ご心配なく!
(情報提供:精糖工業会) |
【参考】 日高 秀昌ほか(2009)『砂糖の事典』株式会社東京堂出版 /公益財団法人塩事業センター「塩百科」
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