最終更新日:2025年9月5日
広報webマガジン「alic」2025年9月号
今月の表紙
この写真は、alic職員が北海道美瑛町で撮影した写真です。季節は9月、北海道では夏から秋に移り変わる時期です。
写真では、秋に芽吹いたばかりの新たな作物の美しい緑色の芽が見えています。
北海道では、同じ作物を連続して栽培することによる病原菌の増殖、土壌養分の偏りなどを原因とした収量の低下を引き起こす連作障害を防ぐため、複数の異なる作物を一定の周期で順番に植える輪作を行います。輪作に使われる作物は、麦類、てん菜、ばれいしょ、豆類などがあり、さらに各地域の特産であるたまねぎやながいもやにんじんが加わります。
輪作は、3年から4年にわたる計画で動かしていきます。例えば、種ばれいしょは、2年前に計画を立てて発注することが多く、その時の市場動向により生産を急に多くする、少なくするといった対応は難しく、消費者の方のご理解を頂きたいところです。
また、輪作の品目の一つであり、収入面でも重要なばれいしょは、平成27年8月、北海道網走市内の一部のほ場において、ジャガイモシロシストセンチュウが日本で初めて確認された以降、線虫のまん延防止のためばれいしょのみならずナス科の栽培禁止、土壌消毒、抵抗品種への切り替えなど様々な対策と努力が産地で講じられています。
私たちにとって馴染みのある「男爵薯」、「メークイン」、「ニシユタカ」といった品種は、ジャガイモシストセンチュウ抵抗性がないため、新たな品種として抵抗性のある「ゆめいころ」が有力品種として開発され、北海道では、品種の世代交代が進んでいます。
新しい品種の食味は、「男爵」と似ているけどしっとり、あっさりとしているとのこと、ぜひ、店頭で見かけたら男爵と同じように使ってみてください。
参考:農林水産省:
目が浅くて害虫に強い生食用早生ばれいしょ「ゆめいころ」
編集部から
今月号では、当機構の砂糖部門から「赤糖」をご紹介させていただきました。砂糖は甘いだけでなく、保水性、発酵促進、防腐効果など様々な機能を持っており、私たちの豊かな食卓に欠かせない調味料です。
「赤糖」は、なかなか店頭では目にしない砂糖ですが、風味が良く、甘みが強く煮物などに適しているとのこと、砂糖の種類ごとの独自の特性をもっと知って、その料理に適した砂糖を使うことができたら、調理の楽しみがより一段と増えそうです。当機構でも様々な砂糖の知識をお伝えしておりますので、ぜひ知っていただければ幸いです。
国内で利用される砂糖の約6割を輸入に頼っている状況ですが、当機構では、国内の砂糖生産を応援する組織として、様々な角度から情報を発信して参りますので、引き続きどうぞよろしくお願いします。
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 総務部 (担当:総務広報課)
Tel:03-3583-8196