最終更新日:2025年11月5日
広報webマガジン「alic」2025年11月号
今月の表紙
これは、alic職員が長野県南牧村(みなみまきむら)で9月に撮影したブロッコリー畑の写真です。
長野県の東に位置する南牧村は、標高1000〜1500mの山あいに広がっています。年間の平均気温が6.9℃と涼しく、冷涼な気候を活かしたレタスなどの高原野菜が育てられています。高原野菜は、昭和30年代ごろから、食の洋風化による需要増加に併せて、暑さに弱いレタスなどの夏の産地として長野県の標高の高い地域などで発展しました。
また、南牧村は野菜だけでなく、八ヶ岳・野辺山で飼養されている乳牛のみで作られる牛乳、「八ヶ岳野辺山牛乳」も有名です。汽車のイラストに「シュッポッポ」と書かれた牛乳を皆さまも目にしたことがあるのではないでしょうか。
ブロッコリーといえば、令和8年度から指定野菜に仲間入りすることで話題となっていますが、緑黄色野菜であることから健康ブームと相まって需要が伸びきた野菜です。ブロッコリーも暑さに弱く、特に食用部の花蕾(からい)は、高温により成長が阻害されてしまうため、夏場は冷涼な北海道や長野県、冬場は温暖な徳島県や香川県で栽培されています。
写真は、夏の産地の様子ですが、ブロッコリーの旬は冬、これから益々美味しくなる季節ですので、ぜひ手に取っていただきたいと思います。
編集部から
今月号では、「この人に聞く」のコーナーで、仲卸をテーマに描かれた漫画『八百森のエリー』の作者・仔鹿リナさんに取材をさせていただきました。
野菜部門を有するalicとして、流通や卸売市場の仕組みについては理解しているものの、実際の取引現場の様子に触れる機会は少なく、今回の取材や漫画は学びの多いものとなりました。
仲卸は、小売業者の要望をくみ取りつつ生産者の状況にも精通し、産地と消費地をつなぎ、調整を行う役割を担っています。その調整とは、単なる物流の管理ではなく、長年の信頼関係があってこそ成り立つ「人と人」とのつながりを意味します。日々動く市場であるからこそ、その調整の役割は大きいのではないでしょうか。
漫画を通して、また仔鹿さんのお話からも、仲卸の方々が非常に粋でかっこよく、自らの仕事に誇りを持っている姿が伝わってきます。
野菜に関係する業界において、消費者からはなかなかその存在が見えない仲卸の方たちですが、こんな熱い思いでつないでくれていると思うと安心感を覚えました。alicもしっかり国産野菜を応援していきたいと思います。
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農畜産業振興機構 総務部 (担当:総務広報課)
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