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今月のやさい:キャベツ

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最終更新日:2026年3月5日
広報webマガジン「alic」2026年3月号
 和洋中どんな料理にも使えるキャベツは、身近で万能な野菜の一つです。生でも、ゆでても、蒸しても、炒めてもおいしく、調理方法によってさまざまな味わいが楽しめるため、毎日食べても飽きません。
 また、作型や品種改良の進展により産地リレーが確立され、年間を通して安定して手に入るようになりました。主役にも脇役にもなるキャベツは、私たちの食卓に欠かせない存在です。

概要

<葉ぼたん>
 キャベツはアブラナ科の一・二年草で、原産地はヨーロッパ西部や南部の沿岸です。ケールのような結球しない原種を共通の祖先に持つブロッコリー、カリフラワーとは同じ種に属します。栽培化は古く、紀元前7〜8世紀のギリシャ、ローマ時代には既に薬草として食べられていたといわれています。日本には江戸時代にオランダから伝わり「甘藍」(かんらん)と呼ばれました。当初は葉ぼたんのように観賞用で、野菜として本格的に栽培されるようになったのは明治時代以降です。その後、洋菜としての需要拡大とともに生産体系が確立し、明治時代末から大正時代にかけてポークカツレツ(とんかつ) が流行すると、さっぱりした味を好む当時の日本人に合わせ、キャベツの千切りが添えられたことにより生食が急速に普及しました。
 
 
 
<資料:農畜産業振興機構「野菜ブック」>

生産・流通

産地リレー
 キャベツは乾いた冷涼な気候を好み、気温が30度を超えると生育が落ちてきます。そのため、夏は中山間地域などの冷涼な地域で、反対に冬は温暖な地域で栽培することで、年間を通してキャベツが市場に出回るようにしています。このような「産地リレー」では、地域や時期に適した特性を持つ品種が作られるため、春キャベツ、夏秋キャベツ、冬キャベツと時期によってタイプの異なるキャベツが出回っています。
 
春キャベツ 形は丸く、球の内部まで緑黄色を帯び、葉の巻きがややゆるいのが特徴です。「新キャベツ」とも呼ばれ、みずみずしくやわらかいため、サラダや即席漬けなど生食用として最高です。
夏秋キャベツ 冬に収穫される寒玉キャベツを品種改良したキャベツで、7月から10月頃に出荷されます。高温が苦手なキャベツは、この時期は冷涼な地域で栽培されます。
冬キャベツ 夏に種をまき、冬に出荷されるキャベツです。ぎゅっと葉が詰まったキャベツで「寒玉」と呼ばれます。
 ばれいしょに次いで作付面積および収穫量の多いキャベツ。令和6年(2024年)の作付面積は約3万3千ha、収穫量は129万4千トンとなっています。作付面積の推移を見ると、1984年をピークに2007年まで断続的に減少傾向でしたが、その後、やや増加に転じ、近年は、微減しています。
 種目別では、1973年より2024年は冬キャベツがやや増加し、春キャベツがやや減少していることが分かります。

 
<資料:農林水産省「野菜生産出荷統計」>
 種目別県別作付面積を見ると、冬キャベツは、冬季が温暖である愛知県が作付面積および収穫量とも第1位、次いで千葉県となります。キャベツは暑さに弱いため、夏秋キャベツの産地は冷涼地である群馬県や長野県へと移ります。春キャベツでは、再び暖地である愛知県と千葉県が主産地となっています。
<資料:農林水産省「野菜生産出荷統計」>
 市場入荷量を見ると、東京都中央卸売市場も大阪市場も一年を通して主産地がしっかりと時期を分担していることが分かります。11月は、夏秋キャベツから冬キャベツへと切り替わる時期で、両市場とも入荷量が減少します。
 この産地の切り替えが計画どおり進むと価格はおおむね安定して推移しますが、気象などの影響により前の産地の収穫が例年に比べ早く終わってしまったり、次の産地の生育が遅延したりすると、入荷量が減少して価格が高騰。一方で、産地の出荷時期がずれ込むなどにより出荷が重なると、入荷量が増加すると価格が下落、といったことが起きます。
 
東京都中央卸売市場
大阪中央卸売市場
一口メモ:キャベツはコスパがいい

栄養

 キャベツの特徴的な栄養成分は、ビタミンUです。これは、キャベツで発見されたビタミン様物質で、別名「キャベジン」とも呼ばれています。ビタミンU は、胃炎や潰瘍を予防する働きがあるとされており、市販の胃腸薬にも使われています。また、骨の健康維持や血栓形成の予防に働くビタミンK(78mg/ 100g)、風邪予防や疲労回復に効果的なビタミンC(41mg / 100g)、腸内環境を改善する食物繊維(1. 8g / 100g)が豊富に含まれています。


◆キャベツの世界をもっと知りたい方はこちらへ
 ・野菜情報(2026年3月号)今月の野菜:キャベツのあれこれ〜ピタゴラスが「元気を保つ野菜だ」と記したキャベツ〜 
 ・野菜情報(2026年3月号)産地紹介:島根県 JAしまね 時代は「ばけばけ」ても化けない熱意! JAしまねの「くにびきキャベツ」
レシピ
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