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寄稿

食肉・鶏卵・牛乳の安全を支え、おいしさを届ける“配合飼料”の役割

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最終更新日:2026年6月5日
広報webマガジン「alic」2026年6月号

  協同組合日本飼料工業会

“家族に安心して食べさせられる食材を選びたい“
そんな思いを持つ方にとって、食肉や鶏卵、牛乳などの畜産物の安全性はもちろんのこと、おいしさも大きな関心事です。実はそれらを大きく左右しているのが、家畜が毎日食べている「配合飼料」です。

配合飼料とは?

 配合飼料は、トウモロコシや大豆かすなどの穀物を中心に、ビタミン・ミネラル・アミノ酸などをバランスよく混ぜ合わせた家畜用の“スーパー栄養バランス食”です。
 
・牛 → 乳や肉の品質に直結
・鶏 → 卵の殻の強さや黄身の色、肉質に影響
・豚 → 肉の脂の質や風味に関係

 つまり、家畜がどんな飼料を食べて育つかは、肉や乳、卵の品質となって、私たちの食卓に現れます。

なぜ配合飼料が安全性に関わるのか

 家畜の疾病が肉質などに悪影響を与えることは、畜産に関する研究でも指摘されています。
 そのため、家畜の健康状態や飼育環境が重要であり、配合飼料はその中心にあります。

1. 家畜の健康を守るための飼料の栄養バランスについて

 飼料の栄養バランスが悪いと家畜の健康が損なわれ、結果として品質が落ちます。
 配合飼料業者は精度の高い栄養設計をする、いわば家畜の栄養士なのです。
 
配合飼料業者は主にこんなことをしています
・家畜の成長データを細かく分析
・発育段階・季節・健康状態に合わせて栄養バランスを調整
→ 肉質・卵質・乳質が安定




 鶏と乳牛では口の形や食べ方も必要栄養エネルギーも違います。配合飼料は、その畜種や成長に合わせて設計し、無駄なく栄養を吸収できるような加工処理をしています。

 こちらが“スーパー栄養バランス食”配合飼料製品の種類です。


                 <配合飼料製品の種類>

 例えば、マッシュやクランブルといった形状に加工すると、くちばしを持つ鶏も食べやすくなり、すくすくと成長します。また、トウモロコシを加圧したフレーク入りの飼料は乳牛(成牛)の大好物で、たくさんの生乳を作ってくれます。

2. 原料の安全管理の徹底について

 配合飼料の原料は、輸入時や製造工程で厳しい検査を受けています。成分規格や処理工程などの基準が細かく定められ、基準を満たしたものだけが使用されます。



 

日本の配合飼料工場は、“食品工場レベル”

 工場の品質衛生管理も厳しい!安全第一がモットーです。



 ガイドラインに基づいた製造機械は正確さが自慢で、人が食べる食品と同じレベルの衛生基準で製造されています。
 また、工場の清掃・温度や湿度の管理・異物混入対策を徹底しており、飼料製造時には、原料は製造配管の中を通るため、人が触れることなく出来上がります。
 製造は全て自動で、その工程を人がコンピューターでチェックしているため、製品の品質と安全性が確保されているのです!


<加圧したフレーク(トウモロコシ)>


  <原料が通る製造配管>


 <製造工程をチェックする制御室>


  <配管を通る製造中の原料>

畜産農家のパートナー

 畜産農家の仕事は畜舎の温度管理や掃除など、たくさんあります。そこに加えて家畜がよく育つエサを毎日作るというのは、想像以上の重労働です。畜産農家がエサを作るとすると、次のような負担があります。

□ 作業面の負担:原料を買い集め、計量し、混ぜ合わせる作業は大変な重労働になります。
□ 品質管理の負担:飼料の質がばらつくと家畜の健康に影響するため、一定の品質を保つ必要があります。
□ 専門知識の負担:栄養学や安全基準は日々更新されるため、最新情報に基づいた原料選びと配合が求められます。

 配合飼料業界はこれらの負担をサポートし、消費者の皆さんが求める安全でおいしい畜産物を生産する畜産農家の、いわばライフラインを支えるパートナーなのです。
 

安心な食材を選ぶ際には

 海外の畜産生産にもそれぞれのルールがありますが、これほどまでに飼料の安全管理が厳しく、品質にこだわり、価値を高める努力を怠らない国産の畜産物は相当なものだとお分かりいただけたかと思います。訪日外国人旅行者の皆さまからも評判の高い日本の畜産物は、フードチェーンの川上を担っている配合飼料が、国の厳格なルールやメーカー独自の安全規格や技術により製造されているところから始まっているとも言われます。
 家族に安心して食べさせられる食品を選ぶためには、食品そのものだけでなく、その“背景”にある飼育環境や飼料にも目を向けていただければ幸いです。
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 総務部 (担当:総務広報課)
Tel:03-3583-8196