平成29年産てん菜の生育状況について(第2報)
最終更新日:2017年9月27日
平成29年9月
札幌事務所 黒澤和寛
当事務所は、9月11日、12日の両日、(一社)北海道てん菜協会が実施する「てん菜生育状況現地調査」に同行し、十勝地域及びオホーツク地域の平成29年産のてん菜の生育状況について調査する機会を得た。
同調査及び北海道農政部生産振興局技術普及課(以下、「道技術普及課」という)による9月21日発表の農作物の生育状況に関する情報を踏まえ、平成29年産てん菜の生育状況について以下のとおり報告する。なお、6月中旬までの生育状況は
平成29年6月22日既報のとおりである。
また、本調査後、台風18号が北海道に上陸し、道内各地で大雨や暴風が吹いたが、てん菜に関して今のところ大きな被害は報告されていない。
1. 十勝地域の生育状況
7月は高気圧に覆われて晴れた日が多く、平均気温は平年より高く、降水量は平年より少なく、日照時間は平年より多く推移した。
8月はオホーツク海高気圧による冷たく湿った気流の影響を受けて、ぐずついた天気が続き、平均気温は平年より低く、降水量は平年より少なく、日照時間は平年より少なかった。
9月上旬は高気圧に覆われて晴れる日が多かった一方で、中旬は低気圧などの影響により曇りや雨の日が多かった。
道技術普及課の情報によると、作付および生育期に大きな天候不順はなかったことから、9月15日現在のてん菜の生育状況は平年に比べ4日早く推移している。
現地製糖企業の農務担当者への聞き取りによれば、8月から9月上旬にかけて気温が低く降水量が少なく推移したことから、病害虫の発生も少なく、収量・糖分ともに平年並みからそれ以上が見込めるとのことであった。
直播圃場(4/27播種)
移植圃場(5/1-5定植)
2. オホーツク地域の生育状況
7月は低気圧や前線の影響で、まとまった雨を観測した日もあったが、高気圧に覆われて晴れた日が多く、平均気温は平年より高く、降水量は地域差があり、日照時間は平年より多く推移した。
8月はオホーツク海高気圧により冷たく湿った空気が流れ込んだため、曇りや雨の日が多く、平均気温は平年より低く、降水量は平年より少なく、日照時間は平年より少なく推移した。
9月上旬は高気圧に覆われて晴れる日が多かった一方で、中旬は低気圧などの影響により曇りや雨の日が多かった。
道技術普及課の情報によると、作付および生育期に大きな天候不順はなかったことから、9月15日現在のてん菜の生育状況は平年に比べ3日早く推移している。
現地製糖企業の農務担当者への聞き取りによれば、8月以降、低温・干ばつ傾向が続いているものの、生育は順調であり、収量についても平年並みからそれ以上が見込めるとのことであった。
直播圃場(5/1播種)
移植圃場(5/2定植)
帯広市(十勝地域)及び網走市(オホーツク地域)の平成29年の気象状況
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