平成30年産てん菜の生育状況について
最終更新日:2018年6月29日
2018年6月
札幌事務所 小峯 厚
当事務所は、6月13日、14日の両日、(一社)北海道てん菜協会が実施する「てん菜生育状況現地調査」に同行し、平成30年産の十勝地域及びオホーツク地域のてん菜の生育状況について調査する機会を得た。
同調査及び北海道農政部生産振興局技術普及課(以下「道技術普及課」という。)による6月20日発表の情報を踏まえ、平成30年産てん菜の生育状況について以下のとおり報告する。
1. 平成30年産てん菜の作付面積の動向
現地製糖企業の農務担当者への聞き取りによると、今年産の十勝地方及びオホーツク地方の作付面積は、生産者の高齢化や経営規模拡大に伴う労働力不足により、労働負担の少ない小麦や豆類等の他作物への転換があったことから、前年産に比べ減少している。
また、直播栽培については、てん菜生産における春作業の軽減を図るため、平成29年産では作付面積のうち23.7%を占めるなど、引き続き増加傾向となっている。
2. 十勝地域の生育状況
平均気温は、低気圧の影響により曇り又は雨の降る日が多かった5月上旬は平年を下回ったものの、4月及び5月を通してみると温暖な気候で推移した。
このため、道技術普及課の情報によると、植え付け作業は順調に進み、移植終了は5月9日で平年より2日早かった。6月15日現在のてん菜の生育状況は平年に比べ5日早く推移している。
現地製糖企業の農務担当者への聞き取りによると、4月〜6月を通して気温が高めで推移し、降雨も欲しいときに周期的な降雨があったため、移植・直播ともに生育は順調に推移しているとのことであった。
直播圃場(4/18-19播種)
移植圃場(4/24-30定植)
3. オホーツク地域の生育状況
平均気温は、低気圧の影響により曇り又は雨の降る日が多かった5月上旬は平年を下回ったものの、4月及び5月を通してみると温暖な気候で推移した。
このため、道技術普及課の情報によると、植え付け作業は順調に進み、移植終了は5月15日で平年より4日早かった。6月15日現在のてん菜の生育状況は平年に比べ4日早く推移している。
現地製糖企業の農務担当者への聞き取りによれば、5月上旬の降雨により一時植え付け作業が停滞したものの、4月〜6月を通して気温が高めで推移したため、移植・直播ともに生育は順調に推移しているとのことであった。
直播圃場(4/27-28播種)
移植圃場(4/29-5/1)
帯広市(十勝地域)及び網走市(オホーツク地域)の平成30年の気象状況
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