ブラジル国家食糧供給公社(CONAB)は12月11日、2018/19年度(10月〜翌9月)主要穀物の生産状況等調査結果を公表した。これは、春植えの夏期作物(大豆、第1期作トウモロコシなど)と、秋植えの冬期作物(第2期作トウモロコシ、小麦、大麦、ライ麦など)の生産予測等を毎月公表するものである。このうち、ブラジルのトウモロコシ需給見通しは、次の通りである。
生産量は、作付面積、単収がともに前年を上回ることから、前年度比12.8%増の9110万2500トンと見込まれている。このうち、第1期作トウモロコシは、最大生産州であるミナスジェライス州において、一部大豆への作付けシフトが見られたものの、順調に播種および生育が行われていると報告されていることなどから、同2.1%増の2736万7900トンと見込まれている。一方、第2期作は、前年度の干ばつからの回復が予想されていることから、同18.1%増の6373万4500トンと見込まれている(表13)。
また、消費量は同4.4%増の6250万トン、輸出量は同34.8%増の3100万トンと見込まれている。この結果、期末在庫量は同12.7%減の1379万200トンと見込まれている(表14)。
なお、米国農務省(USDA)は2019年1月4日、政府系機関閉鎖の影響により、1月11日に予定していた「World Agricultural Supply and Demand Estimates (WASDE)」の公表を延期する旨を発表した。また、海外農業局の「Grain: World Markets and Trade」、「Oilseeds:World Markets and Trade」の公表も延期されていることから、世界の飼料穀物需給の掲載は見送ることとした。
(調査情報部 佐藤 宏樹)