1月の生乳出荷量は前年同月を下回る
欧州委員会によると、2019年1月の生乳出荷量(EU28カ国)は、前年同月を下回る1287万5740トンとなった(図18)。生乳出荷量は、2018年の夏に複数のEU加盟国が干ばつに見舞われた影響で増加傾向に歯止めがかかった。2018年8〜10月は前年同月比0.2%増〜同0.1%減、11〜12月は同0.7〜0.8%減で推移し、2019年1月は同1.2%減となった。
1月の出荷量を加盟国別にみると、アイルランド(前年同月比4.5%増)、ポーランド(同3.2%増)、英国(同1.7%増)などは増加した(表9)。なお、ポーランドは、2018年の年間を通して、アイルランドは2018年8月以降、英国は同10月以降、増産を維持している。
一方、オランダ(同5.1%減)、フランス(同2.9%減)、ドイツ(同2.1%減)などでは減少した。なお、オランダは、2018年の年間を通して、フランスは同年8月以降、ドイツは同年10月以降、減産傾向にある。
2月の生乳価格は前年同月比高
欧州委員会によると、2月の平均生乳取引価格(EU28カ国)は、前年同月比1.9%高の100キログラム当たり35.08ユーロ(1キログラム当たり44.20円:1ユーロ=126円)となった(図19)。乳価は、2018年4月以後、連続して前年同月比安で推移していたが、2019年2月は11カ月ぶりに上昇に転じた。これは、2018年8月以降、生乳の増産傾向に歯止めがかかった影響ではないかと考えられる。