1 平成31年3月の鶏肉需給をみると、生産量は、高水準であった30年に引き続き、底堅い需要を背景に安定した供給が行われ、13万5689トン(前年同月比0.0%)と前年同月並みとなった。
なお、過去5年平均と比べると、やや上回る結果(4.0%増)となった。
2 3月の輸入量は、前年が平年より多かったことに加えて、現地(ブラジル・タイ)の生産減などによ り、3万9551トン(同8.9%減)と前年同月をかなりの程度下回った。
なお、過去5年平均と比べると、やや上回る結果(5.8%増)となった。
3 3月の推定期末在庫は、15万2329トン(同13.7%減)と前年同月をかなり大きく下回り(図3)、推定 出回り量は、前年同月をやや下回る18万1794トン(同4.1%減)となった(財務省「貿易統計」、農畜産業振興機構調べ)。
30年度鶏肉生産量、過去最高
平成30年度の生産量は、近年の底堅い需要を背景に生産者の生産意欲が高まり、引き続き増産傾向で推移したことから、160万2953トン(前年度比0.9%増)と過去最高となった(表3)。
30年度鶏肉輸入量、前年度をかなりの程度下回る
平成30年度の輸入量は、前年度の輸入量が過去最高となり、国内の輸入品在庫が積み増していたこ となどから、54万4910トン(前年度比8.1%減)と前年度をかなりの程度下回った。
30年度推定出回り量、国産品、輸入品ともに好調
平成30年度の推定出回り量のうち、国産品は160万3730トン(前年度比1.3%増)と8年連続の増加 と なった。輸入品は加工品向けの出回り量が増加したことなどから、56万8356トン(同1.9%増)と前 年度をわずかに上回った。この結果、全体では、217万2086トン(同1.5%増)と前年度をわずかに上 回り、 過去最高となった。
なお、合計に占める国産品の割合は73.8%(同0.1ポイント減)となり、例年並みとなった。
(畜産振興部 岩井 椿)