平成31年4月の鶏卵卸売価格(東京、M玉)は、1キログラム当たり174円(前年同月比5円安)と18カ月連続で前年同月を下回った(図6)。
堅調な相場が続いたことで生産者の生産意欲が高まった結果、29年10月以降前年を下回る水準が続いている。こうした状況の中、30年度は2回にわたり生産調整が行われた。31年は年明け以降、例年通り上昇傾向で推移している。
今後については、供給面では温暖な気候となり産卵量が増加傾向で推移する中、需要面では気温の上昇に伴い需要が減退する季節となるため、価格動向について注視する必要がある。
平成30年度の鶏卵購入数量、22年ぶりの高水準
総務省の「家計調査報告」によると、平成30年度の全国一人当たりの鶏卵購入数量は、10.7キログラム(前年比1.0%増)と前年度をわずかに上回り、平成8年度以来となる購入数量となった。また、購入金額は3136円と前年度を1.3%下回ったが、過去5カ年平均と比較すると1.1%増とわずかに上回った(図7)。
(畜産振興部 岩井 椿)