米国農務省海外農業局(USDA/FAS)は2019年5月10日、「Grain:World Marketsand Trade」において、2019/20年度の世界のトウモロコシ需給見通しを初めて公表した。
同レポートによれば、2019/20年度の世界のトウモロコシ生産量は、中国とウクライナが減産見込みであるものの、最大の生産国である米国において、トウモロコシの収穫面積が増加することに伴い、生産量も増産見込み(前年度比4.2%増)であることから、全体では同1.3%増の11億3378万トンと見込まれている(表17)。
輸出量は、ウクライナがかなりの程度前年度を下回るものの、増産が見込まれるブラジルでかなりの程度増加することなどから、同2.0%増の1億7133万トンと見込まれている。輸入量は、中国が大幅な増加見込みであることから、同2.0%増の1億7133万トンと見込まれている。
消費量は、世界的に飼料需要が高まっており主要国で軒並み前年を上回り、中国では食品・種子・その他工業向け需要も堅調であることから、同1.1%増の11億4501万トンと見込まれている。期末在庫は、中国、ブラジル、ウクライナで取り崩しが進むことから、同3.4%減の3億1471万トンと見込まれている。
2019/20年度の世界の大豆需給見通し
USDA/FASが2019年5月10日に公表した「Oilseeds:World Markets andTrade」によると、2019/20年度の世界の大豆生産量は、ブラジルと中国が増産見込みであるのに対し、米国とアルゼンチンがそれを上回る減産見込みであることから、前年度比1.8%減の3億5566万トンと見込まれている(表18)。
輸出量は、最大の輸出国であるブラジルが減少見込みであるものの、他の主要国が増加見込みであることから、同0.6%増の1億5115万トンと見込まれている。
輸入量は、世界の過半を占める中国が前年度をわずかに上回ることから、同0.8%増の1億5082万トンと見込まれている。
消費量(搾油仕向け)は、最大の消費国である中国は前年並みであるものの、米国をはじめとする他の主要国が増加することから、同2.2%増の3億820万トンと見込まれている。
期末在庫は、ブラジルと中国が増加見込みであるものの、米国とアルゼンチンで減少することから、同0.1%減の1億1309万トンと見込まれている。
(調査情報部 藤原 琢也)