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国内の畜産物の需給動向【豚肉】 畜産の情報 2019年7月号

31年4月の豚肉期末在庫、12カ月ぶりに前年同月を上回る

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1 平成31年4月の豚肉生産量(部分肉ベース)は7万7788トン(前年同月比3.0%増)と前年同月をやや上回った。
 なお、過去5カ年の4月の平均生産量と比べると、やや上回る結果(4.0%増)となった。

2 4月の輸入量は、日EU・EPAおよびTPP11が2年目の税率に引き下がることを見越して、輸入業者が一部の通関を4月に先送りしたことに加え、10連休の需要に向け多めに手当したことなどにより、冷蔵品は3万6121トン( 同6.9%増) とかなりの程度、冷凍品は6万2111トン(同34.0%増)と大幅に、いずれも前年同月を上回ったことから、全体では9万8235トン(同22.6%増)と前年同月を大幅に上回った。
 なお、過去5カ年の4月の平均輸入量と比べても、冷蔵品、冷凍品とも大幅に上回る結果(冷蔵品:18.3%増、冷凍品:37.2%増)となった。

3 4月の豚肉の家計消費量(全国1人当たり)は、579グラム(同2.9%減)と26カ月ぶりに前年同月を下回った。
 一方、4月の外食産業の売上高は、全体が前年同月比1.7%増と前年同月をわずかに上回る中で、ファーストフード洋風が同3.4%増、ファーストフード和風が同4.9%増、ファミリーレストラン焼き肉が同3.4%増といずれも前年同月をやや上回った。

4 4月の推定期末在庫量は18万9766トン(同6.6%増)と12カ月ぶりに前年同月を上回った(図5)。このうち、国産品は2万2544トン(同20.2%増)と大幅に、輸入品は16万7222トン(5.0%増)とやや、いずれも前年同月を上回った。
  推定出回り量は、15万2687トン(同3.7%減)と前年同月をやや下回った。このうち、国産品は7万6406トン(同0.9%減)とわずかに、輸入品は7万6281トン(6.3%減)とかなりの程度、いずれも前年同月を下回った(農林水産省「食肉流通統計」、財務省「貿易統計」、総務省「家計調査」、日本フードサービス協会「外食産業市場動向調査」、農畜産業振興機構調べ)。
 


 

4月のと畜頭数、増加に転じる
 豚のと畜頭数は、平成25年度に発生した豚流行性下痢(PED)発生の影響などから26年度は前年度をやや下回り、以降は、横ばいで推移している。
 農林水産省が公表した「食肉流通統計」によると、31年4月の全国のと畜頭数は、10連休におけると畜場の休場を見込んだ前倒し出荷などから、140万4873頭(前年同月比2.9%増)と前年同月をわずかに上回った(図6)。
 なお、過去5カ年の4月の平均と畜頭数と比べると、やや上回る結果(3.2%増)となった。
 また、全国の枝肉生産量は11万1126トン(同3.0%増)と前年同月をやや上回った。
 

 
(畜産振興部 藤間 雅幸)