1 平成31年4月の鶏肉生産量は堅調な需要を背景に13万8196トン(前年同月比4.2%増)と前年同月をやや上回った。
なお、過去5カ年の4月の平均生産量と比べると、かなりの程度上回る結果(同7.6%増)となった。
2 4月の輸入量は、現地(ブラジル・タイ)の相場高などから、4万7266トン(同4.6%減)と前年同月をやや下回った。
なお、過去5カ年の4月の平均輸入量と比べると、わずかに上回る結果(同1.6%増)となった。
3 4月の鶏肉の家計消費量(全国1人当たり)は、490グラム(同0.9%減)と13カ月ぶりに前年同月を下回った。
4 4月の推定期末在庫量は、15万3163トン(同10.3%減)と前年同月をかなりの程度下回った(図7)。このうち、国産品は3万745トン(同18.6%増)と前年同月を大幅に上回り、輸入品は12万2418トン(同15.5%減)と前年同月をかなり大きく下回った。
4月の推定出回り量は、前年同月をわずかに下回る18万4628トン( 同1.8%減)となった。このうち、国産品は13万5103トン(同0.1%減)と前年同月並みとなり、輸入品は4万9525トン(同6.4%減)と前年同月をかなりの程度下回った。 (財務省「貿易統計」、総務省「家計調査」、農畜産業振興機構調べ)。
平成30年食鳥処理羽数・処理重量ともに増加
農林水産省が公表した「食鳥流通統計調査」によると、平成30年の食鳥処理羽数は7億9120万2000羽(前年比2.4%増)、処理重量(生体重量)は225万347トン(同1.6%増)といずれも前年をわずかに上回った(図8)。
このうち、全体の約9割を占める「肉用若鶏(ふ化後3カ月齢未満)」は、好調な鶏肉需要を受け、生産者の増産意欲が高まったことから、処理羽数が7億57万1000羽(同2.3%増)、処理重量が208万2914トン(同1.5%増)といずれも7年連続の増加となり、処理重量は3年連続で200万トンを上回った。
また、全体の約1割を占める「廃鶏(採卵鶏または種鶏を廃用した鶏)」についても、処理羽数が8491万7000羽(同4.3%増)、 処理重量が14万8914トン(同3.7%増)といずれも前年同月をやや上回った。これは、近年の採卵鶏の全国飼養羽数の増加により、 30年に入り鶏卵価格が下落し、成鶏更新・空舎延長事業が二度にわたり発動したことで、採卵鶏の
淘汰が進んだためとみられる。
(畜産振興部 岩井 椿)