1 令和元年6月の牛肉生産量(部分肉ベース)は、2万5309トン(前年同月比3.9%減)と前年同月をやや下回った。品種別では、和牛は1万1407トン(同0.4%増)と前年同月をわずかに上回った一方、交雑種は6575トン(同9.3%減)と前年同月をかなりの程度下回り、乳用種は6956トン(同5.9%減)と17カ月連続で前年同月を下回った(図1)。
なお、過去5カ年の6月の平均生産量と比べると、全体ではやや下回る結果(4.8%減)となった。
2 6月の輸入量は、冷蔵品は、5月以降の荷動きが悪かったことから、2万1333トン(同9.0%減)と前年同月をかなりの程度下回った一方で、冷凍品は、前年度第1四半期の関税緊急措置の発動が懸念されたため、前年同月の輸入量が少なかったことから、2万5913トン(同8.7%増)と前年同月をかなりの程度上回った。この結果、全体では4万7284トン(同0.1%減)と前年同月並みとなった(図2、3)。
なお、過去5カ年の6月の平均輸入量と比べると、冷蔵品はわずかに、冷凍品はかなり大きく、いずれも上回る結果(冷蔵品2.9%増、冷凍品11.4%増)となった。
3 6月の牛肉の家計消費量(全国1人当たり)は、177グラムと前年同月同となった。
一方、6月の外食産業の売上高は、全体が前年同月をやや上回る(同3.4%増)中で、ファーストフード洋風が同7.9%増、ファーストフード和風が同4.6%増、ファミリーレストラン焼き肉が同6.7%増といずれも前年同月を上回った(総務省「家計調査」、日本フードサービス協会「外食産業市場動向調査」)。
4 6月の推定期末在庫量は、12万4128トン(同16.4%増)と12カ月連続で前年同月を上回った。このうち、輸入品は11万4649トン(同17.2%増)と前年同月を大幅に上回った(図4)。
推定出回り量は、6万7882トン(同4.4%減)と前年同月をやや下回った。このうち、国産品は2万4245トン(同6.8%減)とかなりの程度、輸入品は4万3638トン(同3.0%減)とやや、いずれも前年同月を下回った(図5)。
(畜産振興部 河村 侑紀)