1 令和元年7月の牛肉生産量(部分肉ベース)は、3万506トン(前年同月比1.5%増)と前年同月をわずかに上回った(図 1)。品種別では、交雑種は7686トン(同3.2%減)と前年同月をやや下回った一方、和牛は1万4665トン(同3.8%増)と前年同月をやや上回り、乳用種は7782トン(同1.8%増)と18カ月ぶりに前年同月を上回った。
なお、過去5カ年の7月の平均生産量と比べると、全体ではわずかに上回る結果(2.9%増)となった。
2 7月の輸入量は、冷蔵品は、堅調な需要を背景に、2万7418トン(同5.7%増)と前年同月をやや上回った。一方、冷凍品は、3万5068トン(同11.3%減)と前年同月をかなり大きく下回った。これは、前年度第1四半期の関税緊急措置の発動が懸念されたために、通関が6月から7月に繰り延べされ、前年同月の輸入量が多かったことによる。この結果、全体では6万2531トン(同4.5%減)と前年同月をやや下回った(図2、3)。
なお、過去5カ年の7月の平均輸入量と比べると、冷蔵品は大幅に、冷凍品はかなりの程度、いずれも上回る結果(冷蔵品27.4%増、冷凍品6.2%増)となった。
3 7月の牛肉の家計消費量(全国1人当たり)は、176グラム(前年同月比3.4%減)と前年同月をやや下回った。
また、7月の外食産業の売上高は、梅雨が長引いて客数が落ち込んだことなどにより、全体が前年同月をわずかに下回り(同0.5%減)、ファミリーレストラン焼き肉が同0.5%減と32カ月ぶりに前年同月を下回った一方、ハンバーガー店を含むファーストフード洋風が同2.4%増、牛丼店を含むファーストフード和風が同1.6%増と前年同月を上回った。(総務省「家計調査」、日本フードサービス協会「外食産業市場動向調査」)。
4 7月の推定期末在庫量は、13万1898トン(同14.1%増)と13カ月連続で前年同月を上回った。このうち、輸入品は12万3220トン(同15.3%増)と前年同月をかなり大きく上回った(図4)。
推定出回り量は、8万4957トン(同1.5%減)と前年同月をわずかに下回った。このうち、国産品は3万997トン(同4.1%増)と前年同月をやや上回る一方、輸入品は5万3960トン(同4.4%減)と前年同月をやや下回った(図5)。
(畜産振興部 河村 侑紀)