平成30年度の鶏卵自給率、前年度と同水準の96%
平成30年度の鶏卵自給率(殻付換算ベース)は、国内生産量がわずかに増加したものの、輸入品の国内消費仕向量が多かったことから、前年度と同じ96%となった(図22)。
鶏卵自給率は、昭和41年度まで100%(完全自給型)であったが、輸入量が増加し始めた42年から100%を割り込み、以降、半世紀にわたって90%台後半の水準を維持している。この自給率の高さについては、国内消費の約半分を占めるテーブルエッグが、日本の生食文化を受け、鮮度や品質を重視したことに加え、需要を満たす生産量があること、生産から流通までの効率化が図られてきたことにより、物価の優等生といわれるように安価で良質な鶏卵の供給を維持してきたことなどが背景にある。
国民1人・1年当たり供給純食料(重量ベース(付着卵白および殻を除く))は、前年度よりも0.1キログラム増え、17.5キログラム(同0.6%増)となった。なお、日本人1人当たりの年間卵消費量は、メキシコに次いで2番目に多い水準となっている。
また、飼料自給率を考慮した鶏卵自給率は、昭和50年代から10%台前半で推移しており、平成30年度は前年度と同じ12%となっている。
(食肉、鶏卵:畜産振興部 郡司 紗千代)
(牛乳・乳製品:酪農乳業部 廣田 李花子)