1 令和元年11月の牛肉生産量(部分肉ベース)は、3万3361トン(前年同月比2.8%減)と前年同月をわずかに下回った。品種別では、和牛は1万6941トン(同0.7%増)と前年同月をわずかに上回った一方、乳用種は7914トン(同4.0%減)とやや、交雑種は8054トン(同8.5%減)とかなりの程度、いずれも前年同月を下回った(図1)。
なお、過去5カ年の11月の平均生産量と比べると、同水準(0.2%増)となった。
2 11月の輸入量は、冷蔵品は、輸入業者の買い付け時の国内需要が振るわなかったことに加え、豪州の現地相場高などにより、2万1373トン(同14.0%減)と前年同月をかなり大きく下回った。冷凍品は、豪州の現地相場高に加え、倉庫の庫腹量が逼迫していたことなどから、2万5881トン(同3.3%減)と前年同月をやや下回った。この結果、全体では4万7285トン(同8.5%減)と前年同月をかなりの程度下回った(図2、3)。
なお、過去5カ年の11月の平均輸入量と比べると、冷蔵品はわずかに、冷凍品はかなりの程度、いずれも上回る結果(冷蔵品2.8%増、冷凍品9.1%増)となった。
3 11月の牛肉の家計消費量(全国1人当たり)は、190グラム(前年同月比1.6%増)と前年同月をわずかに上回った。
また、11月の外食産業全体の売上高は、前年同月をわずかに上回った(同2.6%増)。このうち食肉の取り扱いが多いとされる業態は、引き続き好調に推移しており、ハンバーガー店を含むファーストフード洋風、ファミリーレストラン焼き肉がそれぞれ同6.1%増、同10.2%増と前年同月をかなりの程度上回り、牛丼店を含むファーストフード和風が同3.9%増と前年同月をやや上回った(総務省「家計調査」、日本フードサービス協会「外食産業市場動向調査」)。
4 11月の推定期末在庫量は、12万3915トン(同1.5%減)と前年同月をわずかに下回った。このうち、輸入品は11万3486トン(同1.5%減)と前年同月をわずかに下回った(図4)。
推定出回り量は、8万8627トン(同6.6%増)と前年同月をかなりの程度上回った。このうち、国産品は3万3275トン(同0.8%増)とわずかに、輸入品は5万5352トン(同10.5%増)とかなりの程度、いずれも前年同月を上回った(図5)。
(畜産振興部 河村 侑紀)