米国農務省世界農業観測ボード(USDA/WAOB)は2019年12月10日、2019/20年度(9月〜翌8月)の米国の主要農作物需給見通しを公表した。このうち、米国のトウモロコシ需給見通しは前回と変化なく、次の通りである。
生産量は、前回と変わらず、前年度比5.3%減の136億6100万ブッシェル(3億4699万トン
(注1))と予測されている(表18)。なお、米国の主要生産地における収穫は例年より遅れており、12月8日現在の収穫率は92%(前年同期は100%)となっている。
消費量は、全体の45%程度を占める飼料等向けが前年度比6.1%減となる一方、食品・種子・その他工業向け(エタノール向けを含む)が前年度並みとなり、全体では同2.8%減の120億6500万ブッシェル(3億645万トン)と予測されている。
輸出量は、シーズン当初の販売と船積みが通常のペースより遅かったことを反映して、同10.4%減の18億5000万ブッシェル(4699万トン)と予測されている。
期末在庫は、消費量、輸出量とも前年を下回る一方、期首在庫が前年より少なく、生産量が減少することから在庫が取り崩され、同9.6%減の19億1000万ブッシェル(4851万トン)と予測されている。
生産者平均販売価格は前回と変わらず、1ブッシェル当たり3.85米ドル(1キログラム当たり16.8円:1米ドル=111円)と予測されている。
(注1)1ブッシェルを25.4キログラムとしてALICが換算。
(調査情報部 井田 俊二)