70歳以上の肉類摂取量、10年間で5割増
日本国内では、人口減少や少子高齢化が進む中、訪日外国人の増加に伴うインバウンド需要に加え、近年の肉ブームを背景とした1人当たりの食肉消費量の増加が、食肉全体の消費量を押し上げている。令和2年1月14日に厚生労働省が公表した「国民健康・栄養調査」によると、平成30年の肉類摂取量は、1人一日当たり105グラム(20年比34.5%増)となり、10年前の20年と比較すると全年齢階級で増加した。特に高年層の増加率が大きく、「70歳以上」は同73.8グラム(同49.4%増)と最大の増加率となった。少子高齢化が進む中で、他の年齢階級と比べ1人当たり摂取量は少ないものの、今後も高年層の伸びがどこまで続いていくかが注視される(図15)。
男女別に見ると、平成30年は、男性が同123グラム(同36.5%増)、女性が同88グラム(同32.1%増)といずれも10年間で3割以上増加した。特に、男性の「50〜59歳」、「60〜69歳」などの摂取量が10年間で大きく増加したことから、男女間での肉類摂取量の差は拡大し、30年は男性の方が女性に比べて、摂取量が4割程度多い結果となった(図16、17)。
(畜産振興部 河村 侑紀)