(1)はっ酵乳
平成30年度のはっ酵乳の全国生産量は、前年度よりも1.3%減少し、129万9416キロリットルとなった(図1)。
本調査で回答のあった企業のはっ酵乳の生産量は、前年度よりも0.1%減少し、100万3784キロリットル、カバー率は77.2%となった。
はっ酵乳の生産割合を商品タイプ別
(注5)でみると、「プレーン」は27.1%(2.1ポイント増)となった一方で、「ハード」は20.9%(2.2ポイント減)となった。「ソフト」と「ドリンク」は、前年度とほぼ同じ割合となった(図2)。
(注5) はっ酵乳の商品タイプを次の通り分類した。
(1)プレーン:糖類や果実などの乳成分以外のものを一切含まないもの
(2)ハード:糖類やペクチンなどの安定剤を添加したもの
(3)ソフト:果肉や果物を含むもの
(4)ドリンク:液状で飲料タイプのもの
(5)フローズンなど:冷凍されたもの、その他のもの
生産割合を乳業区分別にみると、構成比は乳業系が約8割半、非乳業系が約1割半となっており、前年度とほぼ同じ結果となった(図3)。
(2)乳飲料
30年度の乳飲料の全国生産量は、前年度よりも3.8%減少し、112万0176キロリットルとなった(図4)。
本調査で回答のあった企業の乳飲料の生産量は、前年度よりも4.0%減少し、78万7493キロリットル、カバー率は70.3%となった。
ア 色物乳飲料
回答のあった企業の30年度の色物乳飲料生産割合を商品タイプ別にみると、「コーヒー」は85.3%(前年度比0.3ポイント減)、「フルーツ」は5.9%(同0.2ポイント増)、「その他」は8.8%(同0.1ポイント増)となっており、前年度の構成比とほぼ同じとなった(図5)。
生産割合を乳業類型別にみると、大手3社が64.7%(同0.5ポイント増)、農協プラント系が14.6%(同2.1ポイント増)、中小系が20.7%(同2.6ポイント減)となり、中小系がシェアを落とした(図6)。
イ 白物乳飲料
回答のあった企業の30年度の白物乳飲料生産割合を乳業類型別にみると、構成比は大手3社が55.0%(0.6ポイント減)、農協プラント系が13.6%(1.0ポイント増)、中小系が31.4%(0.4ポイント減)となっており、前年度の構成比とほぼ同じとなった(図7)。
(3)加工乳
30年度の加工乳の全国生産量は、9万9927キロリットルと前年度から7.5%の増加に転じた(図8)。
本調査で回答のあった企業の加工乳の生産量は、前年調査より調査対象サンプルを拡大したことから、前年度よりも79.3%増加し5万4210キロリットル、カバー率は54.2%となった。
加工乳の生産割合を商品タイプ
(注6)別にみると、「低脂肪」が50.4%(同17.3ポイント増)、「普通脂肪」が21.8%(同0.5ポイント減)、「濃厚」が27.8%(同16.8ポイント減)となった(図9)。「低脂肪」と「濃厚」の構成比が昨年度より大きく変化した結果となったのは、調査対象サンプルを拡大したことによるものと考えられる。
(注6) 加工乳の商品タイプを乳脂肪率により次の通り分類した。
(1)低脂肪:1.5%以下
(2)普通脂肪:1.5%〜3.8%未満
(3)濃厚:3.8%以上
生産割合を乳業類型別にみると、農協プラント系の割合が前年度より大幅に増加した(図10)。