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海外の需給動向【飼料穀物/世界】 畜産の情報  2020年6月号

2019/20年度世界のトウモロコシ需給予測、米国が消費量を下方修正

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 米国農務省海外農業局(USDA/FAS)は2020年4月9日、「Grain:World Markets and Trade」において世界のトウモロコシ需給予測値を更新した。
 今回の予測では、2019/20年度の世界のトウモロコシ生産量は、EUが前回より163万トン上方修正された一方、インドネシアが収穫面積の減少や干ばつの長期化による単収の減少により下方修正され、世界計で102万トン上方修正され、前年度比0.9%減の11億1302万トンと予測されている(表16)。前年度より増加するのは、中国、ロシアなど、減少するのは米国、メキシコなどである。
 
 
 輸出入量のうち輸出量は、輸出のペースが速いEUや1月〜3月の輸出が増加したアルゼンチンなどが前回より上方修正された一方、ロシアなどが下方修正され、世界計で60万トン上方修正され、同1.3%増の1億7411万トンと予測されている。
 輸入量は、飼料用小麦が少なくその代替としてトウモロコシの輸入が増加した韓国のほかトルコなどが前回より上方修正されている。
 消費量は、EUが前回より100万トン上方修正された一方、米国が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響でガソリン、エタノール需要が減少したことからエタノール向けなど521万トン下方修正され、世界計で468万トン下方修正され、月1.2%減の11億3079万トンと予測されている。
 期末在庫は、中国、米国などで在庫の取り崩しが進み、世界計で前回より583万トン上方修正され、月5.5%減の3億317万トンと予測されている。

2019/20年度世界の大豆需給予測、アルゼンチン、ブラジルが生産量を下方修正
 USDA/FASは2020年4月9日、「Oilseeds:World Markets and Trade」を公表し、世界の大豆需給予測値を更新した。
 今回の予測では、2019/20年度の世界の大豆生産量は、アルゼンチンが2月後半から3月にかけての乾燥気象や北部の洪水の影響、また、ブラジルがリオグランデドスル州で1月および2月に発生した干ばつの影響を受け、世界計で前回より368万トン下方修正され、前年度比5.7%減の3億3808万トンと予測されている(表17)。
 
 
 輸出量は、ブラジルが通貨レアルの下落による米国産との価格優位性や収穫期を迎え供給が潤沢なことから中国向けを中心に3月の輸出が増加したため、150万トン上方修正された一方、米国などが下方修正された。世界計では38万トン下方修正され、同2.2%増の1億5150万トンと予測されている。
 輸入量は、中国やイランなどで上方修正され、世界計では同4.7%増の1億5147万トンと予測されている。
 消費量(搾油仕向け)は、大豆かす生産が減少したアルゼンチンが前回に続き下方修正され、世界計で61万トン下方修正されたものの、同1.7%増の3億284万トンと予測されている。
 期末在庫は、米国や中国がそれぞれ152万トン、100トン上方修正された一方、ブラジルが350万トン下方修正された。世界計では198万トン下方修正され、同9.3%減の1億46万トンと予測されている。