1 令和2年4月の豚肉生産量(部分肉ベース)は、8万239トン(前年同月比3.2%増)と前年同月をやや上回った(図6)。
なお、過去5カ年の4月の平均生産量との比較でも、6.8%増とかなりの程度上回る結果となった。
2 4月の輸入量は、底堅い需要に加え、関税率が引き下がることを見越して輸入業者が一部の通関を4月に先送りしたことなどから、冷蔵品は3万7626トン(同4.2%増)とやや、冷凍品は6万3942トン(同2.9%増)とわずかに、いずれも前年同月を上回った(図7、8)。この結果、全体では10万1568トン(同3.4%増)と前年同月をやや上回った。
なお、過去5カ年の4月の平均輸入量との比較でも、冷蔵品は17.1%増、冷凍品は31.2%増と、ともに大幅に上回る結果となった。
3 4月の豚肉の家計消費量(全国1人当たり)は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)緊急事態宣言に伴う内食需要の増加により695グラム(同20.1%増)と、前年同月を大幅に上回った(総務省「家計調査」)。
4 4月の推定期末在庫量は、22万3945トン(同18.0%増)と前年同月を大幅に上回った。このうち輸入品は、中国でのASF(アフリカ豚熱)発生による供給国の豚肉相場の先高感から輸入量が増加傾向で推移する中、20万821トン(同20.1%増)と前年同月を大幅に上回った(図9)。
推定出回り量は、緊急事態宣言に伴う内食需要の増加により16万7907トン(同10.0%増)と前年同月をかなりの程度上回った(図10)。このうち、国産品は8万2085トン(同7.4%増)とかなりの程度、輸入品は8万5822トン(同12.5%増)とかなり大きく、いずれも前年同月を上回った。
(畜産振興部 岩井 椿)