1 令和2年5月の鶏肉生産量は、13万7254トン(前年同月比1.2%減)と前年同月をわずかに下回った(図11)。
なお、過去5カ年の5月の平均生産量との比較では、好調な需要を背景に、3.4%増とやや上回る結果となった。
2 5月の輸入量は、前年の輸入量が多かったことにより在庫水準が高いことに加え、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に伴う流通の遅延などにより、ブラジル産の輸入量が減少したことから、3万6109トン(同22.5%減)と前年同月を大幅に下回った(図12)。
なお、過去5カ年の5月の平均輸入量との比較でも、19.1%減と大幅に下回る結果となった。
3 5月の鶏肉の家計消費量(全国1人当たり)は、COVID-19の影響による内食需要の増加から、580グラム(同21.4%増)と前年同月を大幅に上回った(総務省「家計調査」)。
4 5月の推定期末在庫量は、16万9368トン(同10.9%増)と前年同月をかなりの程度上回った(図13)。このうち、輸入品は14万8263トン(同21.4%増)と前年同月を大幅に上回った一方、国産品は2万1105トン(同31.2%減)と前年同月を大幅に下回った。
推定出回り量は、17万5697トン(同5.5%減)と前年同月をやや下回った(図14)。このうち、国産品は14万3351トン(同3.1%増)と前年同月をやや上回った一方、輸入品は3万2346トン(同31.0%減)と前年同月を大幅に下回った。この要因は、前月同様に、COVID-19の影響で、家庭用に多く仕向けられる国産品の需要が高まった一方、外食用に多く仕向けられる輸入品の需要が低下したためと考えられる。
(畜産振興部 前田 絵梨)