5月の生乳生産量、前年同月を6カ月連続で上回る
デーリー・オーストラリア(DA)によると、2020年5月の生乳生産量は65万439キロリットル(66万9952トン相当、前年同月比6.0%増)となり、2019年12月以降6カ月連続で前年同月を上回った(図33)。
一方、2019/20年度(7月〜翌6月)の5月までの累計は、814万3600キロリットル(838万7908トン相当、前年同期比0.6%減)と前年同期をわずかに下回った(表13)。
生乳生産量を州別に見ると、酪農主産地であるビクトリア州の5月の生乳生産量は40万8125キロリットル(42万369トン相当、前年同月比9.9%増)とかなりの程度、タスマニア州も6万8879キロリットル(7万945トン相当、同2.4%増)とわずかに、いずれも増加したことなどから、豪州全体では、前年同月比で6.0%増とかなりの程度上回った。
また、2019/20年度(7月〜翌6月)の5月までの累計については、ビクトリア州およびタスマニア州で前年度を上回ったものの、クイーンズランド州などその他の州の低迷が響き、豪州全体では前年同期比0.6%減となった。
2019/20年度の乳製品輸出量、主要4品目すべて前年度より減少
DAが発表した2020年6月の主要乳製品4品目の輸出量は、前年同月より、脱脂粉乳およびチーズは増加し、全粉乳およびバター類は減少した(表14、図34)。
脱脂粉乳は1万2273トン(前年同月比1.9%増)と2カ月連続で前年同月を上回った。2019/20年度(7月〜翌6月)の累計は、10万7766トン(前年度比28.7%減)と大幅に減少した。
また、チーズは1万5760トン(前年同月比9.8%増)と前年同月をかなりの程度上回った。年度累計で見ると、15万8743トン(前年度比4.4%減)とやや減少した。
一方、全粉乳は4278トン(前年同月比19.8%減)と、5カ月連続で前年同月を下回った。年度累計も4万6582トン(前年度比15.5%減)とかなり大きく減少した。
さらに、バター類も1418トン(前年同月比3.8%減)と13カ月連続で前年同月を下回った。年度累計は1万1295トン(前年度比43.6%減)と前年度の6割弱の水準となった。
(調査情報部 廣田 李花子)