1 令和2年9月の豚肉生産量(部分肉ベース)は、7万1876トン(前年同月比4.4%増)と前年同月をやや上回った(図6)。
なお、過去5カ年の9月の平均生産量との比較でも、2.1%増とわずかに上回る結果となった。
2 9月の輸入量は、冷蔵品は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染防止対策の影響で北米工場の従業員の作業効率が低下していたものの、前年の輸入量が輸入業者の買い付け時の国内需要が低調だったことにより少なかったことから3万2565トン(同11.0%増)と前年同月をかなり大きく上回った(図7)。冷凍品は、国内の在庫が高い水準にあること、また、前年の輸入量が中国におけるアフリカ豚熱の影響による先高を見越して多かったことから、3万2850トン(同32.7%減)と前年同月を大幅に下回った(図8)。この結果、全体では6万5416トン(同16.3%減)と前年同月を大幅に下回った。なお、過去5カ年の9月の平均輸入量との比較でも、冷蔵品は7.4%増とかなりの程度上回り、冷凍品は19.8%減と大幅に下回る結果となった。
3 9月の豚肉の家計消費量(全国1人当たり)は、COVID-19の影響による内食需要の増加から、600グラム(同4.5%増)と前年同月をやや上回った(総務省「家計調査」)。
4 9月の推定期末在庫は、21万3071トン(同2.4%減)と前年同月をわずかに下回った。このうち輸入品は、19万3386トン(同2.3%減)と前年同月をわずかに下回った(図9)。
推定出回り量は14万4946トン(同3.0%減)と前年同月をやや下回った(図10)。このうち、国産品は7万2409トン(同4.9%増)と前年同月をやや上回った一方、輸入品は7万2537トン(同9.8%減)と前年同月をかなりの程度下回った。
(畜産振興部 岩井 椿)