生乳生産量、9カ月連続で前年同月を上回る

8月の生乳生産量、前年同月を9カ月連続で上回る
　デーリー・オーストラリア（DA）によると、2020年8月の生乳生産量は71万7039キロリットル（73万8550トン相当、前年同月比3.5%増）となり、9カ月連続で前年同月を上回った（図14）。この要因として、今期は多くの酪農地域を有する南東部で、牧草の生育に適した気象条件が持続したことにより、搾乳牛1頭当たりの乳量が増加したことが挙げられている。 　また、2020/21年度（7月〜翌6月）の8月までの累計についても、前年同期比3.2%増の133万7445キロリットル（137万7568トン相当）と、やや上回った（表13）。  
　生乳生産量を州別に見ると、酪農主産地であるビクトリア州の8月の生乳生産量は前年同月比4.0%増の48万5029キロリットル（49万9580トン相当）とやや増加したほか、ニューサウスウェールズ州でも同2.1%増の9万4715キロリットル（9万7556トン相当）とわずかに増加するなど、豪州全体では同3.5%増とやや上回った。
　また、2020/21年度（7月〜翌6月）の8月までの累計についても、一部で乾燥しているクイーンズランド州以外のすべての州で、前年同期を上回っている。

脱脂粉乳、バター類の輸出量が前年同月比で大幅に増加
　DAが発表した2020年8月の主要乳製品4品目の輸出量は、全ての品目で前年同月を上回っており、中でも脱脂粉乳、バター類は大幅に増加した（表14、図15）。
　品目別に見ると、脱脂粉乳は前年同月比98.9%増の7233トンと大幅に上回った。2020/21年度（7月〜翌6月）の8月までの累計においても、前年同期比25.5%増の1万3368トンと大幅に増加した。また、バター類も前年同月比83.5%増の1739トンと大幅に上回った。年度累計で見ても、前年同期比59.5%増の3827トンと大幅に増加した。
　チーズは前年同月比3.6%増の1万892トンとやや上回った。年度累計については前年同期比2.4%減の2万2086トンとわずかに減少した。
　全粉乳は前年同月比0.4%増の3233トンとわずかに上回ったが、年度累計については前年同期比16.0%減の6120トンと大幅に下回った。