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国内の需給動向【牛肉】 畜産の情報 2021年4月号

3年1月の牛肉生産量、前年同月比3.6%減

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1 令和3年1月の牛肉生産量(部分肉ベース)は、2万4878トン(前年同月比3.6%減)と前年同月をやや下回った(図1)。品種別では、和牛は1万1143トン(同2.6%減)とわずかに、交雑種は6279トン(同4.7%減)とやや、乳用種は7028トン(同5.3%減)とやや、いずれも前年同月を下回った。
 なお、過去5カ年の1月の平均生産量との比較では、0.0%増と同水準となった。
 
 
2 1月の輸入量は、冷蔵品は、2万624トン(同0.9%増)と前年同月をわずかに上回った(図2)。冷凍品は、前年度の輸入量が日米貿易協定の発効を見据えた通関の繰り越しにより多かったことなどから、2万3358トン(同13.1%減)と前年同月をかなり大きく下回った(図3)。この結果、全体では4万4005トン(同7.2%減)と前年同月をかなりの程度下回った。
 なお、過去5カ年の1月の平均輸入量との比較では、冷蔵品は14.2%増、冷凍品は11.0%増と、ともにかなり大きく上回る結果となった。
 



3  1月の牛肉の家計消費量(全国1人当たり)は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響による内食需要の増加から、198グラム(同15.8%増)と前年同月をかなり大きく上回った(総務省「家計調査」)。
 一方、外食産業全体の売上高(同21.0%減)は、2度目の緊急事態宣言の発令に伴い11都府県の店内飲食の営業時間が20時までとなったこと、一部で休業する店舗も見られたことなどから前年同月を大幅に下回る結果となった(一般社団法人日本フードサービス協会「外食産業市場動向調査」)。このうち、食肉の取り扱いが多いとされる業態では、ハンバーガー店を含むファーストフード洋風はドライブスルー、テイクアウトおよびデリバリーの好調などから同12.2%増と前年同月をかなり大きく上回った。一方、牛丼店を含むファーストフード和風は高単価の季節メニューがテイクアウトにより好調だったものの、店内飲食の客数の減少により同7.5%減とかなりの程度、焼き肉も夕方からの営業が多いため休業した店舗があったことから同32.0%減と大幅に、いずれも前年同月を下回った。

4 1月の推定期末在庫は、12万6325トン(同0.8%増)と前年同月をわずかに上回った(図4)。このうち、輸入品は11万4303トン(同0.5%減)と前年同月をわずかに下回った。
 推定出回り量は、6万6677トン(同0.2%増)と前年同月並みとなった(図5)。このうち、国産品は2万4572トン(同11.3%減)と前年同月をかなり大きく下回った一方、輸入品は4万2105トン(同8.5%増)と前年同月をかなりの程度上回った。
 



 

 
(畜産振興部 友石 公彦)