1月の生乳生産量、4カ月ぶりに前年同月を上回る
デーリー・オーストラリア(DA)によると、2021年1月の生乳生産量は76万1769キロリットル(78万4622トン相当、前年同月比3.3%増)となり、4カ月ぶりに前年同月を上回った(図21)。
これを州別に見ると、酪農主産地であるビクトリア州は47万4865キロリットル(48万9111トン相当、前年同月比3.2%増)、タスマニア州は10万1992キロリットル(10万5052トン相当、同5.9%増)といずれもやや増加した(表15)。また、2020/21年度(7月〜翌6月)の1月までの累計は、568万8540キロリットル(585万9196トン相当、前年同期比1.0%増)と前年同期をわずかに上回った。
現地報道によると、2021年1月の降水量は主産地を中心とした地域で平年を上回ったとされ、4月まで降雨に恵まれると予想されており、牧草の生育にとって良好な状況が継続することから、今後の増産が期待されている。
バターおよびバターオイルの好調な輸出が継続
DAが発表した2020年12月の主要乳製品4品目の輸出量は、全粉乳が前年同月を大幅に下回ったものの、脱脂粉乳、バターおよびバターオイル、チーズの3品目は前年同月を上回った(表16、図22)。
品目別に見ると、脱脂粉乳は前年同月比4.2%増の1万782トンとなり、2020/21年度(7月〜翌6月)の12月までの累計でも前年同期比9.3%増の5万1149トンとかなりの程度増加した。
一方、全粉乳は前年同月比23.6%減の3877トンと大幅な減少となり、年度累計でも前年同期比9.2%減の2万2206トンとかなりの程度減少した。
バターおよびバターオイルは前年同月比36.0%増の1377トン、年度累計でも前年同期比71.5%増の1万673トンといずれも大幅に増加している。
さらに、チーズは前年同月比3.1%増の1万5935トンと単月ではやや増加したものの、年度累計では前年同期比5.0%減の7万5903トンとやや減少した。
(調査情報部 廣田 李花子)