ホーム > 畜産 > 畜産の情報 > 第4次食育推進基本計画について
食育の総合的な推進については、以下の7項目において、国および地方公共団体等はその推進に努めることとされています(図3)。
3次計画から新たに追加した項目は以下の通りです。
1.家庭における食育の推進
自宅での料理や食事の増加を踏まえ、「在宅時間を活用した食育の推進」を追加しました。
3.地域における食育の推進
ここでは新たに、「職場における従業員等の健康に配慮した食育の推進」「地域における共食の推進」「災害時に備えた食育の推進」という項目を追加しています。
4.食育推進運動の展開
ここでは、「全国食育推進ネットワークの活用」と「『新たな日常』やデジタル化に対応する食育の推進」の二つを追加しています。「全国食育推進ネットワーク」は、企業や生産者などの食育関係者が連携・協働するプラットフォームです。最新の食育活動の方法や知見の情報共有等を行っておりますので、皆さまもご参画をお願いします。
(https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/network/index.html)
二つ目については、SNS活用やインターネット上でのイベント開催および動画配信、オンラインでの非接触型の食育の展開などを推進することとしています。
5.生産者と消費者との交流の促進、環境と調和のとれた農林漁業の活性化等
・「農林漁業者等による食育の推進」
農林漁業体験は、国民の食生活が自然の恩恵と、食に関わる多くの人たちに支えられていることへの理解や関心を深めるために重要です。農林漁業者等は教育現場と連携・協働して教育ファーム等の多様な体験の機会を積極的に提供するよう引き続き記載しています。オンラインでの活動を実体験と組み合わせる等新たな取り組みを進めることが必要となっています。
・「環境と調和のとれた持続可能な食料生産とその消費にも配慮した食育の推進」
SDGs時代にふさわしい農林水産業・食品産業を育成するためには、環境と調和した生産方法で作られた農林水産物・食品を消費することが、消費者の幸福や満足度の向上につながるとともに、その評価が農山漁村に還元され、環境と経済の好循環が生まれるという社会システムへの転換が必要です。
我が国の食料・農林水産業の生産力向上と持続性の両立をイノベーションで実現する「みどりの食料システム戦略」が令和3年5月に策定されました(図4)。
有機農業をはじめとした持続可能な農業生産や持続可能な水産資源管理等、生物多様性と自然の物質循環を健全に維持し、自然資本を管理し、又は増大させる取り組みに関して、国民の理解と関心の増進のため普及啓発を行います。
食育は、さまざまな分野にまたがっており、多くの関係者や国民の方々の連携・協働が不可欠です。新たな計画の下、より一層食育が推進されるよう、皆さまの御協力をお願いします。4次計画のリーフレットは以下のサイトに掲載しておりますので、ご参照ください。
(https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/plan/4_plan/index.html)
(プロフィール)
平成21年農林水産省入省。再エネ、災害・危機管理、国際業務、輸出促進、米穀流通監視を担当。
この他、復興庁へ出向し楢葉町や農林水産業の復興等に従事。
令和2年4月から現職につき、第4次食育推進基本計画の作成に携わった。