USDA/WAOBは2021年10月12日、2021/22年度(9月〜翌8月)の米国の主要農作物需給予測値を更新した。このうち、同国のトウモロコシ需給見通しは次の通りである(表)。
生産量は、単収の上方修正を受けて、150億1900万ブッシェル(3億8150万トン
(注1)、前年度比6.4%増、前月比0.2%増)と見込まれている。前年度からかなりの程度増加する見込みであり、これまでの統計で最も生産量の多かった2016/17年度の151億4800万ブッシェル(3億8477万トン)に近い水準となっている。
消費量は、食品・種子・その他工業向けが前月から500万ブッシェル上方修正されたものの、飼料など向けが5000万ブッシェル下方修正されたため、全体では122億8000万ブッシェル(3億1192万トン、同1.8%増、同0.4%減)とわずかに下方修正された。
輸出量は、増産予測やその他主産国の輸出量の下方修正などを受けて、25億ブッシェル(6350万トン、同9.2%減、同1.0%増)と前月からわずかに上方修正されたものの、依然として記録的な輸出量となった前年度からかなりの程度の減少が見込まれている。
期末在庫は、15億ブッシェル(3810万トン、同21.4%増、同6.5%増)と前月からかなりの程度上方修正された結果、期末在庫率(総消費量に対する期末在庫量)は10.1%(同1.8ポイント増、同0.6ポイント増)と前月の9%台の予測から10%台に回復した。
また、生産者平均販売価格は、前月と同じ1ブッシェル当たり5.45米ドル(627円。1キログラム当たり24.7円:1米ドル=115円
(注2))と見込まれている。
(注1)1ブッシェルを約25.401キログラムとして農畜産業振興機構が換算。
(注2)三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社「月末・月中平均の為替相場」の2021年10月末日TTS相場。
(調査情報部 荒川 侑子)