米国農務省世界農業観測ボード(USDA/WAOB)および米国農務省海外農業局(USDA/FAS)は2022年1月12日、2021/22年度の世界のトウモロコシ需給予測値を更新した(表)。
これによると、世界のトウモロコシ生産量は、12億696万トン(前年度比7.5%増、前月比0.1%減)とされ、先月に引き続き史上最高の水準となることが見込まれている。国別に見ると、単収の引き上げによりウクライナが200万トン、作付面積の引き上げにより米国が135万トン上方修正された。一方、ラニーニャ現象による乾燥気候の影響で単収が引き下げられたブラジルが300万トン、同様にアルゼンチンが50万トン、それぞれ下方修正された。
輸出量は、世界全体で2億420万トン(同13.8%増、同0.3%減)とされた。国別に見ると、生産量で上方修正のあったウクライナが100万トン上方修正された一方、主要輸出国との競合などにより米国が190万トン下方修正された。
輸入量は、世界全体で1億8681万トン(同0.3%増、同0.7%増)とされた。主要生産国の中では、生産量で下方修正のあったブラジルが30万トン上方修正された。
消費量は、世界全体で11億9612万トン(同5.2%増、前月並み)とされた。国別に見ると、エタノール向け需要が引き上げられた米国が203万トン、ウクライナが100万トン上方修正された一方、アルゼンチンが50万トン下方修正された。
この結果、期末在庫は、前月から247万トン下方修正の3億307万トン(同3.7%増)とされたが、19/20年度に近い在庫水準が見込まれている。
(調査情報部 荒川 侑子)