USDA/WAOBは2022年1月12日、2021/22年度(9月〜翌8月)の米国の主要農作物需給予測値を更新した。このうち、同国のトウモロコシ需給見通しは、次の通りである(表)。
生産量は、作付面積の引き上げにより、151億1500万ブッシェル(3億8394万トン
(注1)、前年度比7.1%増、前月比0.4%増)とわずかに上方修正された。前年度からかなりの程度増加する見込みであり、これまでの統計で最も生産量の多かった16/17年度の151億4800万ブッシェル(3億8477万トン)に迫る水準となっている。
消費量は、主にエタノール向け需要の引き上げにより、124億1000万ブッシェル(3億1523万トン、同2.8%増、同0.6%増)とわずかに上方修正された。
輸出量は、主要輸出国との競合などにより24億2500万ブッシェル(6160万トン、同11.9%減、同3.0%減)とやや下方修正され、記録的な輸出量となった前年度からかなり大きい減少が見込まれている。
期末在庫は、生産量の上方修正を受けて、15億4000万ブッシェル(3911万トン、同24.7%増、同3.1%増)とやや上方修正された。
この結果、期末在庫率(総消費量に対する期末在庫量)は10.4%(同2.1ポイント増、同0.3ポイント増)とされ、10月予測から引き続き10%台を保っている。
また、生産者平均販売価格は、1ブッシェル当たり5.45米ドル(632円。1キログラム当たり24.9円:1米ドル=116円
(注2))と前月対比で据え置かれた。
(注1)1ブッシェルを約25.401キログラムとして農畜産業振興機構が換算。
(注2)三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社「月末・月中平均の為替相場」の2022年1月末日TTS相場。
(調査情報部 荒川 侑子)